新井、悲願の金 20年東京五輪へ「これでスタートを切れた」

[ 2017年9月2日 05:30 ]

柔道世界選手権第4日 女子70kg級 ( 2017年9月1日    ハンガリー・ブダペスト )

柔道の世界選手権女子70キロ級で初優勝し、メダルを手に笑顔の新井千鶴
Photo By 共同

 3階級が行われ、女子70キロ級の新井千鶴(23=三井住友海上)が決勝でマリア・ペレス(プエルトリコ)を一本勝ちで破り、2度目の出場で悲願の初優勝を果たした。また同78キロ級ではリオ五輪代表の梅木真美(22=ALSOK)が決勝でブラジル選手に敗れたものの、2大会連続メダルとなる銀メダルを獲得。同級の佐藤瑠香(25=コマツ)は3位決定戦で敗れ、今大会女子選手で初めてメダルを逃した。

 目指す高みはまだ先にある。だから新井は相手が参ったをしても、口元すら緩めなかった。「苦しい場面もあったが最後は気持ち。これでスタートを切れた」と視線を前に向けた。

 初戦の2回戦からは準決勝までは思うように技を決められず、優勢勝ちが続いた。それでも準決勝ではリオ五輪銀、世界選手権3度優勝のアルベアル(コロンビア)を内股で浮かせて技あり。決勝は送り襟絞めで一本勝ちし、「チャンスがあれば取り切ろうと思った」と振り返った。

 初出場の15年アスタナ大会では、女子9選手で唯一メダルを逃した。リオ五輪代表も逃したが現地で観戦し、同階級で田知本遥が金メダルを首に下げる姿を目に焼き付けた。それから約1年。「素直に悔しかったが、そういう人と最後まで代表を争っていた」と自信に変えて臨んだ2度目の舞台で、20年東京五輪へ力強く前進した。

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2017年9月2日のニュース