上井 ギネス男の本領、首位タイ浮上「ゴルフが楽しい」

[ 2017年8月27日 05:30 ]

男子ゴルフツアーRIZAP・KBCオーガスタ第3日 ( 2017年8月26日    福岡県糸島市 芥屋ゴルフ倶楽部=7151ヤード、パー72 )

第3日、13番でバーディを決め、ギャラリーに応える上井邦裕
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 4打差の4位から出た上井邦裕(34=三好CC)が、66で回り池田勇太(31=フリー)と並んで通算13アンダーで首位に立った。3打差の3位に大堀裕次郎(25=フリー)が続いている。注目の飛ばし屋・出水田(いずみだ)大二郎(24=TOSS)は75と崩れ、通算6アンダーの13位に後退した。

 コースとの相性の良さを見せつけた。最終18番パー5の第3打。上井はグリーン手前のラフから、ピンまで約20ヤードのマウンド越えの難しいアプローチをロブショットで20センチに寄せ、楽々とバーディー奪取。13年東建ホームメイト・カップの3日目以来のトーナメントリーダーとなった。

 「今日は全体的に良かった。みんなから、ここは相性がいいと言われ、自分でも打ちにくいところが少ないと感じています」。忘れもしない10年大会。8番パー3で初日と3日目に2度もエースを記録した。これが世界初の同一大会同一ホールのホールインワンとしてギネスの認定を受け、最終日を首位で迎えた。結局70と伸びきれず5位に終わったものの、コースの好印象は頭に残っていた。

 大器と期待され、08年から7年連続でシード権を保持。しかし、15年に陥落し昨年は首のヘルニアにも苦しめられた。「その頃はゴルフが楽しくなかった。でも、(師匠の)芹沢(信雄)さんをはじめ、いろいろな人からアドバイスをもらって、だんだん良くなった。今はゴルフをやるのが楽しい」と話す。

 昨年4人目の子供が誕生。「3人も4人も一緒」と素っ気なく言うが、励みとなる存在が増えたのは事実。実は大会前日に生ものが原因で食あたりになっていた。「2回やったらバカ。昨日は温かいしゃぶしゃぶを食べました」と笑う。この日、同組で回った芹沢ファミリーの兄弟子・藤田が「一回苦い思いをしている選手。はい上がる姿を見たい」と話していたことを伝えられると「期待に応えたい。明日は滑り出しに気をつけたい」と静かに前を見据えていた。

 ◆上井 邦裕(かみい・くにひろ) 1982年(昭57)10月28日生まれ、大阪府出身の34歳。15歳でゴルフを始め名古屋商大を経て05年プロ転向。08年にシード権を獲得。15年は賞金ランク98位で陥落。16年も135位でシード返り咲きならず。今季はツアー予選会にも失敗し主催者推薦で出場した東建ホームメイト・カップで42位、中日クラウンズで11位。夫人の父は阪神の久保康生2軍投手コーチ。1メートル80、78キロ。

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