松岡氏が語る全米OP展望女子編 接戦ほど面白いものはない 大坂さんは壁に当たっている?

[ 2017年8月25日 13:21 ]

全米オープンの展望を語る松岡修造
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 テニスの4大大会今季最終戦、全米オープンは28日からニューヨークで開幕する。錦織圭(27=日清食品)ら上位選手が相次いで欠場する中、ロジャー・フェデラー(36=スイス)やアレクサンダー・ズベレフ(20=ドイツ)といった新旧世代の攻防はどうなるのか?混戦模様続く女子は?WOWOWで大会後半戦の解説を務める松岡修造氏(49)の展望を男子編、女子編に分けてお届けする。

 女子の優勝候補は普通に分かりません!でも優勝候補が分からなくても試合は面白い。パワー主体、守り主体、その中間とそれぞれ違ったスタイルがあるので、お互いがいいものを出して接戦になった女子ほど面白いものはない。

 マッケンローの発言(※セリーナ・ウィリアムズが男子ツアーに参加したら「ランキングは700位ぐらい」と話して物議を醸した)はこれまでもいろんな人がしてきたもの。でも、僕はそういう見方をしたことがなくて、男子テニスと女子テニスは違うスポーツと捉えている。陸上で男子と女子は一緒に走らないし、競泳で一緒に泳ぐこともない。そこは単純に女子の凄さを感じている。ただしマッケンローは意識的に角が立つように言うことで、女子テニスを盛り上げてくれているんじゃないかとも思う。

 日本期待の大坂なおみさん(19=日清食品)は、来るであろう壁に当たっているように見える。以前は、いい意味で怖いもの知らずだった。ボールが来たら打つ。それが昔のウィリアムズ姉妹のようで凄く魅力があった。今はあまりにワンパターンで構えた時点でどこに打つか分かってしまう。

 でも、研究熱心でどんどん引き出しを増やしていったウィリアムズ姉妹のように、コーチや大坂さんも引き出しを増やすことを考えているはず。コートでそれを表現しようとすればするほど初めは躊躇する。思い切りの良さがなくなったり、迷ったりする。それが吹っ切れた時、4大大会優勝の可能性が出てくると思う。

 女子を見ていると、パワーがあって、思い切り打てる大坂さんのような選手は意外と多い。だからこそ早いうちに自分のテニスを高いレベルで見つけてほしい。

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