松山“勝因”は正確ショット+上向いた調子 全米プロはV最右翼

[ 2017年8月8日 08:30 ]

世界選手権シリーズ ブリヂストン招待最終日 ( 2017年8月6日    米オハイオ州アクロン ファイアストーンCC=7400ヤード、パー70 )

ヘッドが大きめのパターを使う松山英樹
Photo By 共同

 圧巻のゴルフで逆転優勝を飾った松山の勝因は何か。10日からノースカロライナ州シャーロットのクウェイルホロー・クラブで開催される全米プロ選手権でついにメジャータイトルに手が届くのか。米ツアーのテレビ解説も務めるプロゴルファーの佐藤信人(47)が分析する。

 スタート前の練習では調子が悪かったようだが、慎重に入ったことがかえって良かったのかもしれない。ショットが曲がった1番でしぶとくパーセーブし、2番でイーグルを取ったのが大きかった。後半はティーショットがフェアウエーの中央を捉えアイアンショットがピンに絡んでいた。「ゾーン」に入ったような状態だった。

 4年前にウッズがコースレコード61をマークした時、松山は同組で回っている。当時の強烈なイメージが残っているのだろう。あの域に到達したいという思いがプラスアルファの力になったように思う。

 4日間を通じてスイングの状態は非常に良かった。クラブから手を離すこともほとんどなく、フィニッシュのバランスも良かった。パットのストロークも安定していた。特にロングパットの距離感が抜群だった。今週はパターを従来のピン型からマレット型に替えたが、その効果というよりも調子自体が上向いてきたのだと思う。

 最終日に61を出しての逆転優勝はウッズ、マキロイ、スピースら本当に強い選手にしかできない勝ち方だ。当然、全米プロ選手権でも期待できる。

 会場のクウェイルホロー・クラブは、昨年まで米ツアーのウェルズ・ファーゴ選手権を開催しており、過去の成績(14年38位、15年20位、16年11位)を見ても相性は悪くない。距離が長くてタイトなコースで、全米プロ選手権に向けて改造されタフさを増した。ティーショットの精度が重要でショットのクオリティーが高くないと勝負にならない。ショット力の高い松山向きだ。

 クウェイルホロー・クラブで優勝経験があるマキロイ、ファウラー、世界ランキング上位のD・ジョンソン、スピースらがライバルになる。今季調子の良いラームも難敵だ。それでも調子や勢いから考えて、松山が優勝候補の最右翼と言える。

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