多田　10秒19で通過　ボルトもチラ見、並走に「うれしかった」

陸上世界選手権第１日　男子１００メートル予選 （ 2017年8月4日    英ロンドン・ロンドン競技場 ）

世界陸上男子１００メートル予選　同組のボルトの熱視線？を浴びながら力走し、準決勝進出を果たした多田（中央）
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　多田の先行力は世界でも通用した。中盤まで６組の首位。右隣のボルト（ジャマイカ）とは対照的な、風が吹けば飛びそうな痩身（そうしん）で飛び出た。終盤は「力んでしまった」と持ちタイム９秒台勢の波にのまれたが、１０秒１９（追い風０・３メートル）の４着。タイム順で予選を突破した。

　「６組目はスタートリストが出るのも直前で、けっこうヒヤヒヤした。（ボルトとのレースは）うれしかったのが一番」

　１０秒０７で１着だったボルトは「アジアの選手は成長しており、それは素晴らしいこと」と余裕の笑み。それでも、５０メートル付近で前を行く多田を“チラ見”したのは事実だ。３２年ロス五輪決勝進出の吉岡隆徳は「暁の超特急」と呼ばれた。初出場のこちらは関学大の校章にちなんで「三日月の超特急」。２１歳の新鋭が持ち味を発揮した。