藍 リンクスに別れ、最後の全英予選落ち「ベストは尽くせた」

[ 2017年8月6日 05:30 ]

米女子ゴルフツアー 全英リコー女子オープン第2日 ( 2017年8月4日    英国セントアンドリュース キングズバーンズ・リンクス=6697ヤード、パー72 )

全英女子オープン第2日 4番でバーディーパットを外した宮里
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 今季限りでの引退を表明している宮里藍(32=サントリー)は3バーディー、3ボギー、1ダブルボギーの74と伸ばせず、通算2オーバー、146で予選落ちした。日本勢は4アンダー、21位の上原彩子(33=モスバーガー)ら5人が決勝ラウンドに進出。初出場の堀琴音(21=東芝)は4オーバーで予選落ちした。68と伸ばした金寅敬(29=韓国)が通算11アンダーで首位に立った。

 その顔には明らかに疲れがにじんでいた。宮里にとって最後の全英はわずか2日間で幕を閉じた。ボギー先行の苦しい展開。いつも通りの我慢のゴルフを続けたが、最後まで流れは好転しなかった。「悪いゴルフではなかったけど、今日はついていないシーンが多かった。この2日間はグリーンで苦戦した」とため息がこぼれた。

 前半の2ボギーを11、13番で取り返してイーブン。だが、決勝進出へどうしてもバーディーが欲しかった15番パー5に落とし穴が待っていた。第2打は風に流されて右に曲がり、ボールはフェスキューの茂るラフへと沈んだ。第3打は逆サイドの左ラフへ。残り168ヤードを4Uで狙った第4打は、無情にもグリーン奥の小川へとこぼれ落ちた。この時点で「今週は厳しい」と予選落ちを覚悟。それでも絶妙なアプローチで20センチまで寄せた。「ナイスダボだった」。せめてもの意地を見せた。

 ゴルフに集中しづらい状況を全力で駆け抜けた。開幕2日前に父の優さんが倒れ入院した。「私にとっても慣れない地。病院にいてくれた方が安心してプレーできる」とどうにか気持ちを切り替えた。思うような結果は残せなかったが、「難しいコンディションだったけど、ベストは尽くせたと思う」と言い訳は一切しなかった。

 リンクスには別れを告げたとはいえ、岡本綾子に並ぶ日本最多のメジャー52戦目を戦い、新たな歴史をつくった。ただ、最後の全英にも「特に感傷的な思いはない」とさらり。次戦はカナダ・オープン(24日開幕)に出場。9月には最後のメジャー、エビアン選手権が控えている。「エビアンはどちらかというと楽しむ気持ちを強めに持ってやりたい」。宮里の挑戦はまだ終わらない。

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