大也 男子400個人メドレーV3逃すも銅「公介とまた頑張る」

[ 2017年7月31日 05:30 ]

水泳世界選手権最終日 ( 2017年7月30日    ハンガリー・ブダペスト )

男子400メートル個人メドレー、表彰、3位の瀬戸
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 男子400メートル個人メドレー決勝で、3連覇を狙った瀬戸大也(23=ANA)は4分9秒14で銅メダルを手にした。リオ五輪金メダルの萩野公介(22=ブリヂストン)は4分12秒65の6位だった。瀬戸は200メートルバタフライの銅メダルに続く今大会2つ目のメダル獲得。萩野は200メートル個人メドレーの銀に続く今大会2つ目のメダル獲得はならなかった。

 3連覇には届かなかった。瀬戸は先行する200メートル金メダルのケイリシュを懸命に追ったが、その背中は遠かった。前半を終えて5番手。3つ目の平泳ぎで3番手に浮上したが、上位2人には大きく離され、リッチフィールドとのし烈な3位争いとなった。350メートルで4番手に後退。それでも諦めず懸命に腕をかいてラスト10メートルで前に出た。

 「結果を素直に受け止めて東京五輪に向けて頑張りたい。(萩野)公介がいてくれるとさらにパワーになる。公介は今回は苦しい試合になったが、また2人で頑張ろうという気持ちになっている」

 6位の五輪王者の萩野とともに王座から陥落したが、銅メダルは死守。五輪・世界選手権では13年から4大会連続の表彰台だった。

 昨年のリオ五輪は「大失態」と頭をかく反省点があった。予選で「ドカンといきすぎた」。予選から自己ベストを更新したが、クールダウンのため向かった練習プールで「頭が痛くなった。初めての経験」。アドレナリンを制御できなかった。昼寝もできず、決勝のスタート台でも頭痛は治まっていなかった。結果は3位。準決勝で自己ベストを出しながら、決勝ではタイムを落とす屈辱のレースだった。

 「爆発力を取り戻す」。リオ五輪後はW杯など国内外で積極的にレースに出場。レースを強度の高いトレーニングに代用し、タフな心と肉体を磨いた。前例にとらわれず、ランニングや仲のいい奥原希望とのバドミントンなど多様なトレーニングも取り入れた。全ては大事な決勝でパワーを爆発させるためだった。

 5月に結婚した飛び込みの馬淵優佳(22)とは2年前のカザニ大会の時、まだ交際開始直後だった。序盤の200メートル個人メドレーで準決勝敗退するなど苦しんだ同大会。連日電話して、緊張をほぐしてもらった。最終日の400メートル個人メドレーで2連覇を達成し、「彼女がいるとパワーになる」とその存在の大きさを知った。

 「いい結果を出して、優佳に刺激を与えたい」。今大会も競技者でもある愛妻が心の支えになった。結婚式は年内を予定している。金ではなかったが、式に花を添える2つのメダルとなった。

 ◆瀬戸大也(せと・だいや)1994年(平6)5月24日、埼玉県生まれの23歳。埼玉栄高―早大卒。5歳で水泳を始める。13、15年世界選手権では400メートル個人メドレーで連覇を達成。16年リオ五輪の同種目では銅メダルを獲得した。今大会は200メートルバタフライでも3位。今年の23歳の誕生日に、2年半交際していた飛び込みの馬淵優佳(22)と結婚。1メートル74、75キロ。

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