小関 男子200平で銀 遅咲きの25歳、東京五輪金へ名乗り

[ 2017年7月30日 05:30 ]

水泳世界選手権第15日 ( 2017年7月28日    ハンガリー・ブダペスト )

男子200メートル平泳ぎ決勝、レースを終え握手を交わす2位・小関(左)と3位・渡辺
Photo By スポニチ

 競泳男子200メートル平泳ぎ決勝で、小関也朱篤(やすひろ、25=ミキハウス)が2分7秒29で銀メダル、世界記録保持者の渡辺一平(20=早大)が2分7秒47で銅メダルを獲得した。日本の男子平泳ぎでは12年ロンドン五輪同種目3位だった立石諒以来、5年ぶりの五輪、世界選手権での表彰台。世界選手権での競泳日本勢初のダブル表彰台で、お家芸復活をアピールした。

 順位を確認した小関は隣のレーンの渡辺と握手を交わし、肩を抱き合った。「良かったね」。狙っていたワンツー・フィニッシュではなかったが、2人そろって初のメダル獲得。「一平君には負けられないし、一平君と表彰台に、と思っていた」。いつも喜び控えめな25歳は5歳下の後輩より1つ高い台に上がり、珍しく笑みをこぼした。

 持ち味のスピードを生かして、スタートから抜け出した。「調子がいいので、楽に入れた」。力むことなく100メートルまで世界記録ペースで先行。「125メートルから徐々に上げていこう」。後半に強い渡辺に150メートルで一度は抜かれたが、慌てることなく水をかいた。最後は猛烈に追い上げてきたチュプコフと三つ巴のデッドヒート。「見えていなかった」というチュプコフには0秒33負けたが、渡辺には競り勝った。

 元々自由形を専門とし、日体大3年時に平泳ぎに転向して頭角を現した遅咲きのスイマー。昨年引退した北島康介の後継者として期待されてきた。だが、前回大会とリオ五輪はメダルなし。今大会も4日前の100メートルで100分の5秒及ばず4位でメダルを逃していた。「何色でもいいので欲しかった。うれしかった」。念願のメダル確保だった。

 レース直後、目を閉じて天井を仰いだ。「嫁とまだ生まれていないんですけど、子供の顔が思い浮かびました」。14年秋に結婚した夫人が来月、第1子の女の子を出産予定。「子供もメダルをかけた写真を撮って親に送ります」。家族思いのパパスイマーが世界の舞台でようやく一つ花を咲かせた。

続きを表示

2017年7月30日のニュース