璃花子、涙の6位…17歳東京ヒロイン候補世界初メダルお預け

[ 2017年7月25日 05:30 ]

水泳世界選手権第11日 ( 2017年7月24日    ハンガリー・ブダペスト )

女子100メートルバタフライ決勝で6位に終わった池江
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 競泳女子100メートルバタフライ決勝で、池江璃花子(17=ルネサンス亀戸)は、57秒08の6位でメダルに届かなかった。男子100メートル平泳ぎ決勝の小関也朱篤(25=ミキハウス)も59秒10で4位に終わった。男子100メートル背泳ぎの入江陵介(27=イトマン東進)は予選を53秒54の全体5位、準決勝を53秒02の4位で通過し、決勝に進んだ。

 しばらくぼう然としたまま、動けなかった。主要国際大会で初のメダルを狙った池江は6位。「泳いでいる感じは凄く良くて、途中からメダルを獲りたいと思って泳いでいました。実力不足です」。そう言葉を絞り出すと涙があふれた。

 前半やや抑えめに入って、後半上げるプランだった。だが、最初の50メートルは準決勝より0秒26も遅く最下位でターン。得意の後半も思い通りには上がらず、準決勝から0秒19遅れる57秒08。昨年のリオ五輪5位(56秒86)からも成績を落とした。

 不安を抱えて迎えた大会だった。昨季は泳ぐたびに自己ベストを更新。5種目で日本記録を保持するまでに成長したが3月以降は自己ベスト更新がピタリと止まった。6月の欧州遠征では100メートルバタフライで自己ベストから1秒以上遅れる58秒29でしか泳げなかった。

 指導する村上二美也コーチは「年末から故障が多い。練習は昨年を10とすると、6ぐらいしかできていない」と明かす。20年東京五輪の期待の星として注目され、練習以外でも多忙となった。十分な休養が取れないことで、右肩などに痛みが発症した。満足いく練習ができない悪循環に陥ってしまっていた。

 ブダペスト入りしてからは調子が上がり「根拠のない自信」も湧いていたが、現実は甘くはなかった。個人種目はあと3つある。中でも今季好調の50メートルバタフライには手応えがある。「自己ベストを出せなかったし凄く悔しい。気持ちを切り替えメダルを目指したい」と立て直しを誓った。

 ◆池江 璃花子(いけえ・りかこ)2000年(平12)7月4日、東京都生まれの17歳。淑徳巣鴨高2年生。3歳から水泳を始める。昨年のリオデジャネイロ五輪では日本史上最多の7種目に出場。100メートルバタフライ決勝では日本女子で初めて57秒の壁を破る56秒86の日本新記録を樹立し、5位入賞した。1メートル70。

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