西藤「銀」敷根「銅」太田後継!20年へフェンシングにW新星 

[ 2017年7月25日 05:30 ]

フェンシング世界選手権第5日 ( 2017年7月23日    ドイツ・ライプチヒ )

フェンシング世界選手権の男子フルーレ個人準決勝で勝利した西藤俊哉(左)
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 男子フルーレ個人で、西藤俊哉(20)が銀メダル、敷根崇裕(19)が銅メダルを獲得。法大で同学年の2人が、ともに初の世界選手権で快進撃。1大会の個人種目で複数メダルは初の快挙で、開幕まで3年となった20年東京五輪に向けて期待が膨らんだ。

 法大2年の2人が、初の大舞台で鮮烈な輝きを放った。銀メダルを獲得した西藤が「率直にうれしい」と言えば、「メダルを獲るという目標は達成できた」と銅メダルの敷根も胸を張る。日本選手の個人種目でのメダル獲得は、2年前に優勝した太田雄貴氏以来。同氏は16年リオデジャネイロ五輪で引退したが、20年東京五輪へ後継者は確実に育っている。

 今年の世界ジュニア選手権で2位に入るなど急成長中の西藤は、2回戦で元世界王者のヨピッヒを圧倒すると、準決勝でもリオ五輪王者のガロッツォを粉砕。チェレブチェンコとの決勝はわずかな差で敗れ、「チャンスもあったので、そういう面では悔しさも残っている」と無念さもにじませた。

 敷根は準決勝までの5試合中4試合で競り合いとなったが、「ポイントを丁寧に」と冷静に世界ランク上位選手を次々に撃破。昨年の世界ジュニアを制したものの、シニアでは壁にぶつかった。5月の国際大会で8強入りし、「世界のトップレベルの選手ともいい勝負ができる。勝てるという心強さが身についた」と手応えをつかんでいた。

 26日には団体が行われる。西藤は「1カ所まだ立っていないところがある。団体で立ちます」と金メダルを見据えた。個人では世界一を争う同学年のライバルは、力を合わせてニッポンを頂点に導く。

 ◆西藤 俊哉(さいとう・としや)1997年(平9)5月29日生まれの20歳。長野県出身。世界ジュニア選手権男子フルーレで、16年は団体金メダル、17年は個人、団体ともに銀メダルを獲得した。東京・帝京高から法大。1メートル78、72キロ。

 ◆敷根 崇裕(しきね・たかひろ)1997年(平9)12月7日生まれの19歳。大分県出身。世界ジュニア選手権男子フルーレで16年は個人、団体の2冠。17年は団体準優勝。東京・東亜学園高から法大。父の裕一氏は日本協会強化本部長。1メートル82、67キロ。

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