【玉ノ井親方・視点】白鵬 立ち合いで巧妙先手、相手は対策を

[ 2017年7月24日 07:50 ]

大相撲名古屋場所千秋楽 ( 2017年7月23日    愛知県体育館 )

白鵬は寄り倒しで日馬富士(手前)を破り優勝を決める
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 白鵬は立ち合いから、自分の形に持っていくのがうまかった。右手を日馬富士の顔の前に出し、一瞬動きを止めるような形にして、左に動きながら上手を取りにいった。四つに組んでしまえば、白鵬の方が自分の形を持っているし、動きが止まれば重みも相手に伝えられる。立ち合いの運び方が、勝負を分けたという感じだったね。

 今場所の横綱は、立ち合いの仕掛けがよく決まっていた。だからこそ、対戦相手はその対策をもっと考えないと、これからも同じような結果になってしまう。横綱の仕掛けを怖がらず、当たった後の攻めをもっと早くして、苦し紛れのはたきを出させるような展開に持ち込めれば、勝機も見えてくると思うよ。御嶽海や碧山、負け越しはしたけど、宇良に貴景勝と楽しみな力士が可能性を感じさせる相撲を見せてくれた。栃煌山もある程度、自分の形で相撲が取れるようになってきた。ケガで低迷していたけど、それが復調すれば来場所以降も活躍が期待できるはずだよ。(元大関・栃東)

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2017年7月24日のニュース