碧山 自己新13勝“準V”に納得「うれしい。普通なら優勝」

[ 2017年7月24日 05:30 ]

大相撲名古屋場所千秋楽 ( 2017年7月23日    愛知県体育館 )

碧山(右)がはたき込みで嘉風を破る
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 初優勝の可能性があった平幕の碧山は小結・嘉風を破って13勝2敗としたが、14勝1敗で優勝した白鵬に一歩及ばなかった。それでも2度目の敢闘賞を受賞した。関脇・御嶽海は2度目の殊勲賞。千秋楽で勝てば敢闘賞だった阿武咲と北勝富士は三賞を逃した。技能賞候補だった嘉風も敗れたため獲得を逃した。

 体が熱くなり、ドキドキしながら待った優勝決定戦は、ついに実現しなかった。白鵬が本割で日馬富士に勝って優勝。それでも碧山は、自己最多を更新する13勝の“準V”に納得していた。

 「うれしい。普通なら優勝の成績でしょ」

 愛妻パワーが、この日も効いた。テレビ電話で新妻のビオレタさんと話してから寝るのが日課。前日(22日)夜、都内の自宅にいる夫人から初めて相撲に関する助言があった。「アドレナリンが出て自分の相撲が取れなくなる。落ち着いて、と。相撲の話は初めてだから、びっくり」

 負けた時点で白鵬の優勝が決まってしまう嘉風との一番。最初は緊張していたが、この言葉を思い出して冷静になれた。しっかり当たって195キロの体重で圧力をかけ、はたき込んだ。

 元大関・琴欧洲の鳴戸親方に次ぐ2人目のブルガリア出身力士。今場所、その母国から3人目の力士、ベンチスラフ・カツァロフ改め虎来欧(とらきおう、20=鳴戸)が前相撲。これも力になっている。入門時に琴欧洲が相談相手になってくれたことを思い出して、碧山も虎来欧が来日してから何度も食事を一緒にしている。

 「僕も昔、食事に誘われたらうれしかった。お手本になる?そうなれれば。後輩が(自分の)相撲を見て力をつけてくれれば」。円熟期の31歳に、師匠の春日野親方(元関脇・栃乃和歌)も「体力は落ちていないし、逆に(30歳過ぎて)ずるさとかが出て、相撲が練れてくる」と、弟子の成長に目を細めた。同国出身2人目の賜杯は来場所以降のお楽しみだ。

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