松山英樹メジャー制覇は?佐藤信人プロが語る全英攻略ポイント

[ 2017年7月17日 16:42 ]

16年の全英オープンに出場した松山英樹
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 男子ゴルフの松山英樹(25=LEXUS)が20日開幕の全英オープン(ロイヤルバークデールGC)に出場する。世界ランキング2位の松山が優勝候補筆頭に挙がっており、例年以上の注目を集めている。テレビ放送するゴルフネットワークでメイン解説を務める佐藤信人プロが全英攻略ポイント、安永昭中継担当プロデューサーが大会の見どころを語った。

――リンクスコースが特徴的な全英ですが、攻略ポイントを教えてください。

佐藤プロ「全英といえば天候の厳しさですね。1日に四季があると言われるほど天気が目まぐるしく変わります。まれに4日間天候に恵まれることもありますが、雨風など厳しいコンディションでのプレーを強いられることが多いです。我慢強さが求められます。日本や米国にはない、風が強くて下が硬いリンクスコースというのも特徴的です。リンクスには池がないので、キャリーボールゴルフではなくボールを転がしていくゴルフです。低くて強いボールを打てる選手が向いています。リンクスの場合は硬くて早くすると風でボールが転がってしまうので少しグリーンが重いです。グリーン上ではパッティングでハードヒットできるタイプの選手が良いでしょう」

――松山選手のメジャー制覇の可能性は?

佐藤プロ「全米オープンで2位、アイルランドオープンでも13アンダーで14位と良い流れで全英を迎えます。全英初出場となったミュアフィールドでは6位に入った実績もありますし、普段のプレーを見ていてもリンクスコースを苦にしないので良いプレーができそうです。今や松山選手はどのメジャーでも優勝を期待できる選手ですが、厳しい優勝争いをした全米オープンの経験は大きかったと思います。調子が悪い中で迎えた全米オープンとは違い、調子は上向きなので全米オープン以上にメジャー制覇の可能性はあると思います。ただ、調子が良いからといって結果が出るとは限らないのがゴルフですし、事前の成績が悪くても大舞台で結果を残すのが一流のプレーヤーでもあります。優勝の可能性が何パーセントあるかと聞かれると答えづらいですね。ファン心理としては優勝を期待していますし、100パーセントと言いたいところですが、同じプロゴルファーとしては数字で表すのは難しいです。本選出場者全員にチャンスはありますが、156(人)分の1以上の力はあると思います」

――池田勇太選手(31=フリー)、谷原秀人選手(38=国際スポーツ振興協会)、宮里優作選手(37=フリー)ら日本勢への期待について聞かせてください。

佐藤プロ「全員同じくらい期待しています。3人ともに全米オープンにも出場していますし、日本を代表するトップ選手です。谷原選手はアイルランドオープンで優勝争いに加わるなど良いプレーを見せました。本人は優勝を狙っていたので悔しいコメントを残しましたが、ナイスプレーです。プレーヤーとして今が一番充実していると思います。一番成長したのはショットですね。海外にいくと飛距離では差がありますが、テョーショットもアイアンショットもフルスイングのショットの方向性や質が向上しています。08年のロイヤルバークデールも出場しているし(2打及ばず予選落ち)、06年のロイヤルリバプールでは5位と全英オープンでの経験もある。本人もロイヤルバークデールのリベンジをしたい気持ちもあるでしょうし、5位以上を狙いたいと思うので期待したいですね」

――例年以上に注目が集まる今大会ですが、放送中(20日午後2時30分スタート)の見どころを教えてください。

安永P「長時間の生中継を行います。今回は大会2日目から全英OPを経験した久保谷健一プロ、塚田好宣プロ、矢野東プロがゲスト参加。経験者ならではの切り口で臨場感ある解説を行います。現地からはオンコースアナライザーの杉澤伸章さんが日本人選手のラウンドに帯同し、プロキャディーならではの視点で視聴者に実況します。カメラでは捉えられなかった日本人選手の表情や、ラウンド後のコメントも紹介する予定です。日本国内でどこよりも早く長く全英オープンを放送します。4日間合計49時間という長時間放送で寝る時間も無くなりますが、視聴者の方々も是非一緒に付き合ってほしいです」

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