錦織3回戦敗退、2年連続16強逃す イラッ…ラケット投げた

[ 2017年7月8日 05:30 ]

テニス ウィンブルドン選手権第5日 男子シングルス3回戦   錦織1―3バウティスタ ( 2017年7月7日    英ロンドン・オールイングランド・クラブ )

ウィンブルドン第5日男子シングルス3回戦 バウティスタとの対戦で壁にラケットを投げつける錦織
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 男子シングルス3回戦で第9シードの錦織圭(27=日清食品)は第18シードのロベルト・バウティスタ(29=スペイン)に4―6、6―7、6―3、3―6で敗れ、2年連続ベスト16入りはならなかった。日本男子は全て敗退した。錦織は1932年、33年に4強入りした佐藤次郎に並ぶ日本男子最多の大会通算14勝目を目指したが、過去4戦全勝だったバウティスタに3時間を超える接戦で屈した。

 ラケットを振り上げるたびに何とかこらえていた錦織がついにキレた。第4セットの第5ゲーム、40―0から40―30となったところで遅延行為の警告を受け、主審に食ってかかった。ジュースまで追い上げられるとイライラの飽和点。後方の壁に向かって、ついにラケットを投げつけた。

 ここまで来ると最近の負けパターン。このゲームこそ耐えたものの、次のサービスゲームでは30―0から連続ダブルフォールト。みすみすピンチを招いてブレークを許した。「グラス(芝)コートでいいプレーと結果が出せずに負けてしまったのは悔しい」と肩を落とした。

 再三チャンスを逃したことがストレスを増大させていた。「もう少し早くチャンスを取り切れていれば…」。初めてのブレークは第3セットの第8ゲーム。この日10本目のブレークポイントだった。

 これまで4戦全勝と得意にしてきたバウティスタは芝での勝率が最も高い選手。堅実なストロークに加え、機を見てフォアのクロスを鋭く突き刺してきた。「フラットの低いボールが伸びてきて攻めにくかった」とストロークに最後まで手を焼いた。

 前哨戦は臀部(でんぶ)の痛みで棄権し、この日は左の腹筋にテーピングを施していた。今季は右手首などケガも多く波に乗り切れない。「あまり勝っていないので、試合の中で大きな自信が生まれてこない。自信がついてくればプレーは変わってくる」。今後は最も得意とするハードコートシーズン。大きな目標のためにも小さな自信の積み重ねが求められる。

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