大坂 4大大会全て初出場で3回戦進出、16強へビーナス戦

[ 2017年7月7日 05:30 ]

テニス ウィンブルドン選手権第3日 女子シングルス2回戦   大坂2―0ストリコバ ( 2017年7月5日    英ロンドン・オールイングランド・クラブ )

ウィンブルドン女子シングルス2回戦 ストリコバを破った大坂
Photo By 共同

 女子シングルス2回戦で、世界ランキング59位の大坂なおみ(19=日清食品)が世界23位のバルボラ・ストリコバ(31=チェコ)を6―1、0―6、6―4で破った。これで昨年の全豪、全仏、全米に続き、4大大会全てで初出場での3回戦進出を果たした。4大大会初の16強入りを懸け、次戦は5度の優勝を誇る世界11位のビーナス・ウィリアムズ(37=米国)に挑む。

 “新幹線”は快調に走行していたかと思えば、突然急停車し、最後にはきちんと目的地にたどり着いた。

 「第1セットは新幹線みたいにプレーできた。第2セットは完全に止まっちゃったけど、また発車できた」。4大大会全てで3回戦以上の成績をコンプリートした19歳はほほ笑んで言った。

 大坂のことを「新幹線」と呼ぶストリコバとの対戦だった。第1セットは6―1で圧倒したが、第2セットは守勢に回って「パニックになった」と0―6の対照的なスコア。第3セットは開き直り、第2ゲームでブレークポイントをしのいで相手の流れを止めると、第7ゲームをブレークして競り勝った。

 大坂のコーチを務めるデービッド・テーラー氏は「彼女がミスを受け入れられたことが大きい」と満足げだった。全仏オープンでは、同世代のオスタペンコ(ラトビア)が決勝で54本もの凡ミスを犯して優勝を飾った。「なおみにはそれができなかった。典型的な日本人で、完璧を求めてミスを許せない。でも攻撃的な選手にはミスがつきもの」。第3セットのカムバックにテーラー氏は大坂の成長を見た。

 4大大会初の16強入りを懸けた相手は、憧れのウィリアムズ姉妹の姉の方に決まった。「セリーナが一番好き」という大坂だが、「ウィリアムズ姉妹がいなければ私はテニスを始めていない」とビーナスへの憧れも強い。「彼女たちはレジェンド。自分にできるベストを尽くす」と尊敬する相手に思い切り胸を借りにいく。

 《日本選手27戦1勝》日本人選手とビーナス・ウィリアムズのシングルスの対戦は過去に27度あるが、勝ったのは16年3月のBNPパリバ・オープン2回戦の奈良くるみの1度しかない。杉山愛は7度、伊達公子は4度対戦したが、いずれも勝てなかった。なお、今年1月のASBクラシック2回戦で大坂は初対戦の予定だったがビーナスの右腕の故障による棄権のため実現しなかった。

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2017年7月7日のニュース