サニブラウン 世陸400リレー金獲れる、最速布陣でリオ超えだ

[ 2017年6月27日 05:30 ]

世界陸上代表選手発表会見のインタビューで笑顔を見せるサニブラウン
Photo By スポニチ

 日本陸連は26日、8月の世界選手権代表(ロンドン)を発表し、大阪で会見を開いた。男子短距離の多田修平(21=関学大)、ケンブリッジ飛鳥(24=ナイキ)、飯塚翔太(26=ミズノ)が選ばれ、桐生祥秀(21=東洋大)はリレーで入った。日本選手権優勝で代表が決まっていたサニブラウン・ハキーム(18=東京陸協)を加えた男子400メートルリレーは歴代最強の布陣。大会初のメダルだけでなく、リオ五輪の銀メダル超えに期待がかかる。

 高校を卒業したばかりの18歳に、日本のエースとしての風格が漂っていた。2大会連続の世界選手権代表が正式決定したサニブラウンは、テレビカメラの前で「大きな目標としては世界記録を更新」と将来的な目標を宣言。ただ、大風呂敷を広げたわけではない。「それは最終的な目標で、まだまだクリアすべきものはある。大きな目標を掲げ、その手前で小さなゴールをどんどんクリアできたらという思いでやっている」と筋の通った信念を口にした。

 年齢以上にしっかりした考えを持つ一方、あどけなさも残している。2冠達成の疲労は抜けず「集合10時だったんですけど、11時に来て…。まだ寝足りない感じが」と遅刻を白状して報道陣を笑わせた。今季は1大会1種目に集中して「ラウンドを重ねる試合に出ていなかった」ための反動が出たが、世界選手権ではもう1種目でも活躍が期待される。

 この日、日本選手権4位の桐生がリレーの代表に入ったことが発表された。個人種目で代表確実となっていた多田、ケンブリッジ、飯塚も正式に名を連ねたことで、全員が10秒0台の記録を持つ400メートルリレーの史上最強の布陣が出来上がった。持ちタイムの単純な合計なら、銀メダルを獲得したリオ五輪より0秒1以上速くなる。

 最速と考えられるオーダーはダッシュが利く多田が1走。2走に直線に強いケンブリッジ。3走に万能型の桐生を置き、最後に爆発力のあるサニブラウンを置く形だ。チームとしてバトン技術の向上は不可欠ながら、サニブラウンは「3走以外ならやったことがあるので対応できる」とやる気十分だった。

 ロンドン大会を最後に引退するウサイン・ボルト(30)への憧れも口にした。「一回も走ったことがないので100メートルで一緒に走りたい」。世界最速の男は、既に9秒58の世界記録を持つ100メートルに絞ることを明言している。リレーを考えれば、リオで唯一先着を許したジャマイカのボルト不在は追い風。世界選手権初メダルだけでなく、世界一も夢ではない。

 ▽世界選手権のリレー 国際陸連ランキング上位8チームと今年の世界リレーの上位8チームを合わせた計16チームが出場する。国際陸連ランキングは16年1月1日から17年7月23日までの記録が対象。日本はリオデジャネイロ五輪で出した37秒60が2位にランクしているため、出場確実。正式な出場チームは7月24日以降に発表される。

続きを表示

この記事のフォト

2017年6月27日のニュース