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熊本初のテストマッチで残念だったこと…W杯へ必要なスタッフの意識改革

10日に行われたルーマニア戦で記念撮影するラグビー日本代表
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 6月10日、熊本では史上初めてとなるラグビーのテストマッチが開催された。15年3月に19年W杯日本大会の12会場が決まり、今回の日本―ルーマニア戦が行われたのも、その一つとなる「えがお健康スタジアム」。地元協会や自治体にとっては、本番への貴重な運営シミュレーションの機会となっており、今後もこの方針の下に、日本代表戦がW杯開催会場で行われる予定だ。

 メディアの1人としての視点だが、運営面ではおおむね合格点だったと思う。最寄りのJR光の森駅からのシャトルバスは、混雑はしていたものの、待ち時間なくスタジアムへと運んでくれた。スタジアム外周での各種イベントや出店も賑わいを見せていた。これは一般のファンには関係がないが、プレスの動線やスタジアム内施設の配置に関しては、改善の余地があった。私たちメディアが使うトイレは、すぐ近くにロッカールームがあった選手と共用。これはいただけない。ただし2年後の本番に向けて練り直してくれれば、問題は解決すると思う。

 そうした中で、どうにも残念だったことがある。試合後、日本の選手はファンの求めに応じ、ジャージーや色紙にペンを走らせた。SH田中史朗は、ピッチレベルから建物1階分もあるスタンドに懸垂でよじ登り、試合後1時間近くもサインや写真撮影に応じた。こうした選手の行動はあくまで善意によるものであり、ファンに向けてのものだ。しかし一部の運営スタッフがファンサービス中の選手のそばに歩み寄り、サインを求めるシーンが見受けられた。

 こういった行為は職権乱用に他ならない。スタッフパス(通行証)を持つ人間は、選手と接触できる状況にある。だからこそ自身の行動を律してしかるべきなのに、自分の仕事を放棄して、私利私欲に走るスタッフがいたのは残念でならない。地方開催での運営スタッフの多くは、地元協会や自治体の職員であり、ボランティアで働かせられていることが多い。選手と触れ合う機会も、なかなかないだろうとは思う。しかしそうした事情があるにせよ、許される行動ではないと考える。

 1トライを挙げて勝利に貢献したWTB福岡堅樹は、笑顔で子どもたちのサインに応じている最中、割り込むように赤い応援旗へのサインを求めてきた中年男性の運営スタッフに対し、戸惑いの表情を浮かべながらもサインに応じていた。選手は求められれば断れない。だからこそ、声を大にして言いたい。

 開催会場の運営が、W杯成功のカギを握っているのは間違いない。そのためにはスタッフの意識改革は必須。831日後の開幕に向けて、1日も早い改善を求めたい。(阿部 令)

[ 2017年6月11日 11:20 ]

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