キャブス執念の1勝!24本の3点シュートでウォリアーズの“完全制覇”阻止

[ 2017年6月10日 14:51 ]

トリプルダブルをマークして勝利に貢献したキャバリアーズのレブロン・ジェームズ(AP)
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 NBAのファイナル第4戦が9日にオハイオ州クリーブランドで行われ、3戦全敗と崖っ縁に立っていた昨季王者のキャバリアーズが137―116(前半86―68)でウォリアーズに快勝。チームの3点シュート成功本数(24)はファイナル史上最多で、第1Qの49点と前半終了時点での86点はいずれもプレーオフ全体の最多記録となった。

 レブロン・ジェームズ(32歳)は41分出場して31得点、10リバウンド、11アシストをマーク。このシリーズでは2回目、ファイナル通算ではマジック・ジョンソン(元レイカーズ)を超える9回目のトリプルダブルを達成した。さらにファイナルでの通算得点は1207となってマイケル・ジョーダン(元ブルズ=1175)を超えて歴代3位に浮上。プレーオフでのフリースロー成功本数はこの日の6本を加えて1467となり、これもジョーダン(1463)を抜いて歴代トップとなった。

 カイリー・アービング(25歳)も41分出場し、7本の3点シュートなどで両軍最多の40得点をマーク。ケビン・ラブ(28歳)も6本の3点シュートなどで23得点を稼ぐなど、ビッグ3の奮闘でここまで無敗の15連勝を飾っていたウォリアーズをなぎ倒した。

 試合は両軍併せて7人がテクニカル・ファウルをコールされるなどヒートアップ。ジェームズとウォリアーズのケビン・デュラント(28歳)は審判の判定をめぐって口論となり、第3Qには観戦していたジェームズのビジネス・パートナー、トッド・リーバウ氏がウォリアーズのスティーブ・カー監督(51歳)に罵声を浴びせて退席処分になった。

 それでも勝ったことで2万人の地元ファンは大歓声。ジェームズは「僕らにもチャンピオン・チームのDNAがある。落ち着いてボールを回し、体を張ってディフェンスをする。きょうはそれができた」と胸を張った。

 しかしNBAのプレーオフでは0勝3敗のチームがシリーズを逆転したケースはない。キャバリアーズは昨季のファイナルで1勝3敗からの逆転優勝という史上初めての快挙を達成しているが、今季も分厚い“壁”がまだ立ちはだかっている。

 ティロン・ルー監督(40歳)は「まだあきらめない。戦い続けるんだ」と前を向き、スタンドのファンは「CAVS IN 7(キャバリアーズが第7戦で勝利)」と連呼。12日に敵地オークランド(カリフォルニア州)で行われる第5戦は、ディフェンディング・チャンピオンにとってチーム史上最もタフな一戦になるだろう。

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