佳純・吉村組 混合複V!鮮やか逆転 日本勢個人戦48年ぶり

[ 2017年6月4日 05:30 ]

卓球世界選手権個人戦第6日 ( 2017年6月3日    ドイツ・デュッセルドルフ )

卓球世界選手権第6日 混合ダブルスで優勝し喜ぶ吉村(左)、石川組
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 混合ダブルス決勝で前回大会準優勝の吉村真晴(23=名古屋ダイハツ)石川佳純(24=全農)組が、陳建安、鄭怡静組(台湾)を4―3で下し、悲願の初優勝。日本勢としては69年ミュンヘン大会の長谷川信彦・今野安子組以来、48年ぶりの優勝となった。女子シングルスの平野美宇(17=エリートアカデミー)は準決勝で女王の丁寧(26=中国)に敗れ、銅メダル。男子シングルスは張本智和(13=エリートアカデミー)が男女を通じて最年少での8強入りを果たした。

 劇的な逆転勝利だった。1―3と追い込まれた第5ゲームから3ゲーム連続で奪取。最後は石川が体を目いっぱい伸ばしてスマッシュを叩きこんだ。まさに神懸かり的な攻撃で台湾ペアを土壇場でうっちゃった。混合ダブルスの日本勢としては実に48年ぶりの快挙。勝利の瞬間、石川は思わず両手で顔を覆った。

 「前回決勝で負けたので、今回は絶対に勝つんだという気持ちでいきました」。その思いは吉村も同じだった。「前回のことがあって、リベンジする気持ちだった」

 準決勝も決勝も先に3ゲームを奪われてからの逆転勝利だった。土壇場での底力が、長年コンビを組んできた2人の強みでもある。「金メダルしか狙ってない」と口をそろえて臨んだ今大会は「1日やらないとフィーリングが変わってしまう」と直前合宿、大会中と毎日のように練習の時間をつくって連係を深めてきた。

 世界選手権個人戦での日本選手の金メダルは、79年平壌大会以来38年ぶり。しかもこの混合ダブルスは20年東京五輪で採用される可能性がある。日本協会の星野一朗選手強化本部担当は「シングルスに出ない、団体のみに出る選手を混合で組む案もある。新種目のアピール材料になると思う」と説明した。

 石川は「最後まで諦めずに戦うことができた」と胸を張る。女子シングルスでは準々決勝で敗れたが、混合ダブルスでは世界トップの実力があることを証明した。

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