美宇 世界4位撃破でメダル確定!日本勢48年ぶり表彰台

[ 2017年6月2日 23:32 ]

卓球世界選手権第5日 女子シングルス準々決勝でプレーする平野
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 世界の強豪を吹き飛ばした。卓球の世界選手権個人戦第5日は2日、ドイツ・デュッセルドルフで行われ、女子シングルス準々決勝で世界ランク8位の平野美宇(17=エリートアカデミー)が、同4位のフェン・ティアンウェイ(30=シンガポール)を4―0で撃破。3位決定戦は行われないため、日本勢では69年ミュンヘン大会で小和田敏子が金メダル、浜田美穂が銅メダルを獲得して以来、48年ぶりの表彰台を確定させた。

 大舞台でもハリケーンが猛威をふるった。4月のアジア選手権で世界ランク1、2、5位の中国選手を破り、国際連盟のサイトで「ハリケーン・ヒラノ」と称えられた17歳が快進撃だ。小和田、浜田がメダルを獲得した69年は、平野の母・真理子さんが生まれた年。時空を超えて、日本卓球界に新たな歴史を作った。

 16年リオデジャネイロ五輪は代表入りできず、補欠で現地へ。同学年の伊藤美誠(16=スターツ)が団体で銅メダルを獲得するなどスポットライトを浴びる中、悔しさを抱えながら球拾いなどでサポートした。その後、世界最高峰の中国スーパーリーグに参戦し、1月には史上最年少で全日本選手権を制覇。攻めるプレースタイルに変貌し、強豪を次々と撃破した。

 以前は「みんなに合わせたりとか一歩、引いていた」と言う。控えめな性格だったが、リオに行けずに自分を変えた。どこか優等生だった過去との決別。全日本を制した後、平野は言った。「好感度をアップするために頑張っていたけど、試合に勝つのがスポーツ選手。別に嫌われたっていい」。頂点まで、あと2勝。世界中の卓球選手が嫉妬し、嫌いになるくらい、ハリケーンの勢いは増していく。

 ▼平野の話 うれしい。びっくりしています。メダルを意識せず自分のプレーをしようと思った。ここまで来たら優勝したい。

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