美宇16強 ハリケーンの真骨頂!強打の応酬制す「自信あった」

[ 2017年6月2日 05:30 ]

卓球世界選手権個人戦第4日 女子シングルス3回戦   平野4―1陳思羽 ( 2017年6月1日    ドイツ・デュッセルドルフ )

女子シングルス1回戦を突破した平野美宇
Photo By 共同

 今大会初めて1ゲームを落としてからが真骨頂だった。平野は続く第3ゲームの10―10から、強打の応酬を制して連続得点。台湾の強豪・陳思羽をスピードで上回った。速い打点で次々と攻撃を繰り出すことから“ハリケーン”と名付けられた。異名通りのスタイルが接戦で光り、4回戦進出へつながった。

 「3ゲーム目を取った方の流れになると思った。自信はあった。今までの自分なら大丈夫だと思った」

 今大会には、いとこの村松雄斗も出場している。そろってシングルス初戦を突破した後は「お互い頑張りたいです。(村松を)応援したい気持ちと、負けたくない気持ちがあります」と明るく話していた。

 平野の父の姉が村松の母。ともに自宅が山梨県中央市にあり、その距離は徒歩5分と近い。頻繁に両家を行き来するだけでなく、2人は平野の両親が営む「平野卓球センター」で腕を磨いた。

 ドイツ入りしている平野の母・真理子さん(48)は「兄弟のような2人」と前回大会に続いて世界大会に出ることに目を細めていた。平野が11点、村松は100点取れば勝ちというハンデ戦をしたこともある。アジア女王に成長した平野には「昔はケンカばかりしていました」と振り返るが、今でもいい思い出だ。

 4月のアジア選手権では、中国選手3人を下して優勝した。前日31日の2回戦は、試合中に中国選手を想定した攻めをするなど、再び中国選手を倒したいという思いは強い。「メダルを獲るために来た」という2度目の世界選手権。前回の3回戦を上回り、その思いはさらに強くなった様子だった。

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2017年6月2日のニュース