佳純2日で4勝!ハード日程も「疲れは大丈夫です」

[ 2017年6月1日 05:30 ]

卓球 世界選手権個人戦 ( 2017年5月31日    ドイツ・デュッセルドルフ )

女子シングルス1回戦を突破し、笑顔で観客席の声援に応える石川佳純
Photo By 共同

 女子エースの石川佳純(24=全農)が厳しい日程を乗り越え、シングルス初戦突破を果たした。戦いが深夜に及んだ30日は、混合ダブルス2試合と女子ダブルス1試合に勝利。一夜明けた31日午前は、世界ランキング6位の力を発揮して同日のシングルス2回戦へ進んだ。史上最年少の日本代表、張本智和(13=エリートアカデミー)も初陣をストレート勝ち。2回戦でリオデジャネイロ五輪銅メダルの水谷隼(27=木下グループ)と公式戦で初対戦する。

 過密日程をしのぐには、試合を短時間で終わらせるに限る。石川がシングルス1回戦を4―0で快勝。バックハンドの攻撃的レシーブ「チキータ」を軸にして、世界ランク128位で日系ブラジル人のクマハラをあっさり退けた。

 「(シングルスの)初戦としては凄くいい出来だった。チキータで得点を取れたのは良かった」

 試合時間わずか32分で、試合後も涼しい顔だった。しかし、自身の大会初日となった30日は、ハードな一日だった。混合ダブルス2試合、女子ダブルス1試合に出場。もちろん「最初から分かっていたこと」とスケジュールは気にしていない。誤算だったのは快勝が前回銀メダルの「混合」の初戦だけだったこと。残り2戦はもたつき、試合が長引いた。

 「初日から厳しい試合になったけど勝つことができて良かった」。午後6時32分開始の混合ダブルスはわずか23分で勝利したが、同7時55分開始の女子ダブルス1回戦は48分、同10時17分開始の混合ダブルス2回戦はスペインペアにてこずり50分を要した。試合後はさすがに疲労の色が隠せず、報道陣から午後11時を回ったことを知らされると「えーっ」と漫画のように驚いた。ベッドに入ることができたのは、日付が変わった午前1時。それでも一夜明ければ「まだ2日目なので疲れは大丈夫です」と笑顔で話した。

 日本勢の3種目出場は石川だけ。自身は2大会ぶり4度目の挑戦だ。「3つ出られるのはありがたいこと。3つあるチャンスで必ずメダルを獲りたい」。経験豊富な24歳の女子最年長は濃密な時間をドイツで過ごす。

 ▽卓球・世界選手権個人戦 2年に1度開催される。男女シングルス、男女ダブルス、混合ミックスの5種目。日本勢のシングルスは、これまでに男子9個、女子7個の金メダルを獲得している。ただし、男子は1979年の小野誠治、女子は69年小和田敏子を最後に優勝者が出ていない。

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2017年6月1日のニュース