横審 稀勢の里へ異例の“休場勧告”「十分にいけるとなったら出てきてほしい」

[ 2017年5月29日 19:18 ]

横綱審議委員会を終え会見を行う北村委員長(左)と春日野理事                              
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 大相撲の場所後恒例の横綱審議委員会が29日、東京・両国国技館で開かれ、左上腕付近の負傷で夏場所11日目から途中休場した横綱・稀勢の里に対し、名古屋場所は全休すべきという意見が出た。

 会議後の会見に出席した北村正任委員長(毎日新聞名誉顧問)は「稽古十分とは言えない状態で、痛みが残っていると見られる中で頑張って出場したが、無理だったのかなと。委員の中には名古屋を休場しても治してもらわないとという意見もあった」と明かした。

 横審は成績不振の横綱に対し「激励」「注意」「引退勧告」を行うことができるが、今回の“休場勧告”は異例と言える。都倉俊一委員(作曲家)は「(夏場所は)休んでよかった。もっと早く休んでもよかったという人もいた。本人が出ると言ったら止められないが、万全を期してほしい」と話した。

 北村委員長も19年ぶりに誕生した和製横綱が100%の状態に戻ることを願っている。「不安を持ちながら少しぐらい負けてもいいというのは横綱としてはどうかと思う。十分にいけるとなったら出てきてほしい」と完全復活を期待した。

 全勝で6場所ぶり38度目の優勝を果たした白鵬については、多くの委員が高く評価したもよう。北村委員長も「ちょっと前から峠を越えたのかなと言われ始めていたが、見事に乗り越えた。あらためて白鵬はいい相撲取りだなと感じた」と話した。

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2017年5月29日のニュース