【玉ノ井親方の視点】高安 挑戦される立場には「自信」が必要

[ 2017年5月29日 09:10 ]

大相撲夏場所千秋楽 ( 2017年5月28日    両国国技館 )

照ノ富士に小手投げで敗れ右手を押さえる高安(下)
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 大関獲りとなった高安は今場所、自分の相撲を取り切ったと思う。立ち合いで右のかち上げが良かった。はね上げてから突っ張って横にいなしても、四つに組んでも押し返して流れのある相撲を取っていた。相撲に自信を持っていた。それに立ち合いからの圧力ある相撲、重みもあった。大関獲りのプレッシャーの中でも取り切ったと思う。12日目に大関獲りのラインである3場所33勝の10勝目を挙げて、13日目には横綱の日馬富士に勝った相撲は大きいよね。

 千秋楽は大関・照ノ富士に負けて、この悔しさをバネにしてもらいたい。来場所は新大関の場所になるが、いままでのような挑戦者ではなく、今度は挑戦される方だから。気持ち的に違う。精神的に強くなっているが、横綱・稀勢の里ともっともっと稽古して、自信をつけていくことが大事になる。その稀勢の里はケガの治り具合もあるけれど、土俵に下りながら治していく方がいい。(元大関・栃東)

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2017年5月29日のニュース