“藍チルドレン”続々…ゴルフ界を一変させた宮里藍 普及、強化に多大な影響

[ 2017年5月27日 06:30 ]

宮里藍 今季限りで引退

樋口久子は宮里藍引退発表についてコメントする
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 “藍ちゃん”の出現が日本のゴルフ界を一変させた。2003年に女子でツアー最年少優勝。その快挙がゴルフを人気スポーツへと押し上げた。同い年の横峯さくららの活躍もあって、テレビCMやスポーツ番組に引っ張りだこになり、ゴルフには縁遠い人々にも知られる存在となった。

 05年に制覇した日本女子オープン選手権では、今も女子ツアーの史上最多記録として輝く4日間で4万8677人の観客を動員。毎年のように賞金総額が史上最高額を更新している現在の女子ツアー隆盛の礎となった。

 06年から主戦場を米ツアーに移して日本人初の世界ランキング1位に輝くなど、その実績はジュニア世代の普及や強化に多大な影響を与えた。14年に15歳でツアー優勝を飾った勝みなみや、昨年の日本女子オープン選手権を17歳で制した畑岡奈紗らは皆、「藍ちゃん」に憧れて力を付けた“藍チルドレン”とも言える世代だ。畑岡は優勝後にプロ転向したが、これは宮里が03年に初優勝した際に当時の日本女子プロゴルフ協会(LPGA)の樋口久子会長(現相談役)が「アマチュアもどんどん受け入れよう、勝ったらプロになってもらおう」と組織改革を行ったからこそ。宮里はアマチュア優勝からプロになった第1号だった。

 樋口相談役は「今のゴルフ界の発展は彼女のおかげ。03年から“フォローの風”に乗りましたから。もちろん残念だけど、やり尽くした、燃え尽きたのかもしれない。惜しまれる人です」と惜別の思いを語った。また、LPGAの小林浩美会長も宮里をねぎらった。数日前に引退の連絡が入ったといい、引退の驚きとともに「まずはご苦労さま、ゆっくり休んでください、というのが一番の気持ち。(これからの)可能性は限りなく広いし大きい」とエールを送った。

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2017年5月27日のニュース