【玉ノ井親方の視点】高安 大切なのはここから 鍵握る日馬戦

[ 2017年5月26日 08:40 ]

大相撲夏場所12日目 ( 2017年5月25日    両国国技館 )

高安(右)は宝富士を上手投げで破る
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 高安は動きが硬かった。大関昇進の目安となる10勝目が懸かった一番。本人も取組後に緊張したと言っていたようだが、いつもとは勝手が違っていたのかもしれない。

 もろ手突きで相手を起こし、左を差して右上手を取ったところまでは狙い通り。ただ右上手が若干深かったため、後ろに引きながら投げを打った。足が土俵にかかってちょっと危ない場面も見られたが、何とか投げが決まって良かった。

 3場所通算33勝。大関獲りの最低ラインはクリアした。しかし、大切なのはここから。終盤に負けが続くと、審判部の印象も悪くなる。13日目の相手は先場所敗れている日馬富士。横綱は低く当たって一気に前に出てくるだろう。まずは中に入らせないことだ。右からかち上げ、突き放すなり組むなり自分から攻めていく必要がある。安易に組むと中に入られる。横綱も勝てば白鵬―玉鷲戦に影響を与えられるから、集中してくるだろう。今場所の優勝争いの鍵を握る一番になる。(元大関・栃東)

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2017年5月26日のニュース