キャンター“旅券はく奪”で身柄拘束 トルコ大統領批判で殺害予告も

[ 2017年5月23日 15:11 ]

ルーマニアで身柄を拘束された後に米国に戻ったサンダーのキャンター(AP)
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 NBAサンダーのセンター、エネス・キャンター(25歳)がドイツ・フランクフルト経由で母国トルコに戻る途中、ルーマニア・ブカレストの空港で身柄を拘束された。トルコのパスポートを提示したもののその効力がトルコ政府によって失効扱いになっていたためで、ルーマニア当局の許可を得てロンドン経由で米国に戻った。

 キャンターはかねてからトルコのエルドアン大統領を「独裁者だ」と批判。それが“旅券はく奪”につながったもようで、22日にニューヨークで行われた会見では「(トルコには)民主主義も言論、宗教の自由もない。絶対に間違っている」と不満を口にした。さらに殺害予告が2件あったことも明言。深刻な事態と直面していることも明らかにした。

 同選手はスイス・チューリヒの出身だが国籍はトルコ。2011年のNBAドラフトでは全体3番目に指名され、今季は72試合に出場して14・3得点をマークしていた。グリーンカード(永住権)は持っているものの、旅券がないために本人は米国籍の取得を希望。しかし手続きには最低でも5年ほどかかるため、サンダーがカナダ・トロントを本拠にしているラプターズとロードで試合を行う場合にはNBA側も対応に苦慮しそうだ。

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