20歳の大器ズベレフ、ジョコに完勝でマスターズ初V

[ 2017年5月22日 01:48 ]

決勝でジョコビッチを下し、イタリア国際優勝を果たしたアレクサンダー・ズベレフ(AP)
Photo By AP

 テニスのイタリア国際の男子シングルス決勝が21日、ローマで行われ、、第16シードで20歳のアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)がマスターズ大会初優勝を飾った。

 将来のNo.1候補の呼び声高い大器は、初対戦となった第2シードのノバク・ジョコビッチ(30=セルビア)を6―4、6―3のストレートで撃破。4大大会に次ぐ格付けのマスターズ大会でツアー4勝目を飾り、最新のランキングではゴファン(ベルギー)をかわして10位浮上が確定。28日に開幕する全仏オープンの優勝候補にも名乗りを上げた。

 表彰式ではテニス界のレジェンド、ロッド・レーバー氏からトロフィーを授与され、「身に余る光栄だ。大会前にはまさか優勝するなんて想像してなかった」と少し戸惑い気味に答えた。しかし、その戦いぶりは20歳のそれではなかった。

 マスターズ初の決勝進出の勢いのままに、ジョコビッチのミスに乗じ、開始直後のゲームをいきなりブレーク。このリードを保って第1セットを取り切ると、第2セットも2度のブレークに成功した。

 パワフルなストロークに加え、スライスも器用に使いこなし、1メートル98の長身から繰り出すサーブはもちろん強烈。27本もの凡ミスを犯したジョコビッチに1本のブレークポイントも与えずに1時間21分で完勝した。

 ドイツ・ハンブルク出身で、父親はソ連のデビス杯代表としてもプレーした元プロ。兄ミーシャ(29)も今年の全豪でA・マリーを破って8強入りするなどツアーで活躍している。ATPツアーは近年「ネクスト・ジェネレーション」として若手選手をまとめて売り出しているが、その筆頭格がズベレフだった。

 「ファン、テニス界、誰にとっても残念なことだけど、ビッグ4が永遠にプレーし続けられる訳じゃない。だからツアーが若手をいろんな形で売り出すのはに凄くいいことだと思う」。今大会ではそう語っていたズベレフだが、次世代どころか、その時代はもう始まった言っても過言ではない。

続きを表示

この記事のフォト

2017年5月21日のニュース