ウォリアーズ、25点差を逆転し先勝 スパーズ・レナード、再び左足首故障

[ 2017年5月15日 09:19 ]

ウォリアーズのカリー(AP)
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 NBAの西地区プレーオフは14日から決勝シリーズに突入。1回戦と地区準決勝をともにスイープ(4戦全勝)で勝ち上がってきた1位ウォリアーズが、第2Q途中で最大25点差をつけられながら113―111(前半42―62)で2位スパーズを下し、地元オークランドでの初戦を白星で飾った。

 中5日と休養がたっぷりありながらウォリアーズは大苦戦。第1Qではチームの“武器”でもある3点シュートが1本も決まらず、第2Q4分10秒と4分55秒で2度にわたって25点差のビハインドとなった。

 転機が訪れたのは第3Qの4分7秒。左サイドからジャンプシュートを放ったスパーズのカワイ・レナード(25歳)がコートに着地する際、ウォリアーズのセンター、ザザ・パチューリア(33歳)が左足を“着地点”に入れたために(審判は反則をコール)、レナードは左足首を捻挫してしまった。同選手は9日の西地区準決勝第5戦(対ロケッツ)で同じ個所を痛めて第6戦を欠場していたが、今度はコートに倒れ込んで苦悶(くもん)の表情。ここまで23分出場して26得点と8リバウンドを稼ぐなど攻守両面でチームの大黒柱らしい活躍をしていたが、この負傷でプレー続行不能となった。

 そしてここからウォリアーズは猛攻を開始。3分28秒間で連続18点を奪って55―78から73―78と巻き返した。勝負どころとなった第4Qでも勢いは衰えず、残り4分9秒、34得点を挙げたケビン・デュラント(28歳)のシュートで101―100と逆転。その後再びリードを許したが、残り1分48秒、両軍最多の40得点をたたき出したステファン・カリー(29歳)がこの日6本目の3点シュートを決めて106―106と同点に追いついた。さらにその33秒後、今度はドレイモンド・グリーン(27歳)の3点プレーで勝ち越し。111―110で迎えた残り9秒にはカリーが正面からフローターをねじ込んで勝負を決めた。

 スパーズはラマーカス・オルドリッジ(31歳)がグリーンのディフェンスをはねのけて28得点を稼いだが、レナード不在となってから失速。すでに主戦ガードのトニー・パーカー(34歳)も太腿の筋断裂で戦列を離脱しており、主力2人が故障でプレーできない苦境と向かい合う事態に陥った。パーカーに代わって先発したパティー・ミルズ(28歳)は37分出場して5得点のみ。ベンチ・プレーヤーとしては抜群の働きを見せてきたが、地区決勝初戦では精彩を欠いた。

 スパーズはレナードが欠場した試合では今季通算で9勝1敗。ロケッツとの地区準決勝第6戦でも大黒柱を欠きながら114―75と快勝したが、リーグ最高勝率を収めたウォリアーズ相手では苦戦は必至だろう。第2戦は16日。名将グレグ・ポポビッチ監督(68歳)がどのような采配と手腕を見せるのか注目されるところだ。

 なおプレーオフでの最大逆転差勝利は1989年の西地区準決勝第4戦でレイカーズがスーパーソニックス戦で記録した29点。第2Q途中で大差をつけられたレイカーズは97―95で勝利を収めた。地区決勝では2002年にセルティクスがネッツを相手に演じた26点差が最大。第3Q終了時点でも21点差をつけられていたセルティクスは、第4Qを41―16として94―90で勝っている。

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