桐生まさか初失格!9秒台どころかフライング 不完全燃焼に「悔しい」

[ 2017年5月14日 05:30 ]

陸上・ダイヤモンドリーグ第2戦上海大会 ( 2017年5月13日    中国・上海 )

男子100メートル フライングで失格となった桐生祥秀(中央)
Photo By 共同

 男子100メートルで日本初の9秒台の期待がかかった桐生祥秀(21=東洋大)はフライングでまさかの失格となり、4年ぶりのダイヤモンドリーグ参戦は不完全燃焼で終わった。ケンブリッジ飛鳥(23=ナイキ)は10秒19で4位、サニブラウン・ハキーム(18=東京陸協)は10秒22の5位。蘇炳添(ソ・ヘイテン)(中国)が10秒09で優勝した。

 最初に8レーンのヤング(米国)が失格し、2度目のスタートで桐生がフライングで失格となった。今大会は国際陸連公認のスタート・インフォメーション・システムが採用されており反応時間が0秒100秒を切ると即失格となる。今回の桐生は0秒084。「失格は初。調子は良い感じだったので悔しい。タイミングはぴったりと思っていたけれど…」。納得できない表情のまま場内から姿を消した。

 10秒04を出した4月29日の織田記念国際の決勝では号砲反応タイムが出場選手最速の0秒111を記録し、「少しは(音に)反応できるようになったかな。(今まで)反応が遅すぎたので」と手応えを得ていた。今大会はスタートが得意のロジャーズ(米国)が左隣のレーンで「負けるつもりはない」と意気込んでいたが、待ち構えていた現実は厳しかった。

 予選落ちに終わった昨夏のリオ五輪など、世界のトップ選手を相手にした海外レースで結果を出せていない負の歴史を繰り返した。次回レースは25日からの関東学生対校選手権。「仕方ない。集中して臨みたい」。心の傷を癒やす一番の薬は、10秒の壁を突破することだ。

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2017年5月14日のニュース