ジョセフジャパン8強へ絶好組み合わせ V&準V経験国いない組

[ 2017年5月11日 05:30 ]

ラグビーW杯2019日本大会 組み合わせ抽選会 ( 2017年5月10日    京都迎賓館 )

同組に決まりポーズを決める(左から)アイルランド・シュミットHC、日本・ジョセフHC、スコットランド・ジョンソンPD(ゲッティ/ワールドラグビー)
Photo By ゲッティ イメージズ

 世界ランキング11位の日本は、1次リーグA組で同4位のアイルランド、同5位のスコットランド、欧州予選1位、プレーオフ(欧州予選2位―オセアニア予選3位)勝者と同組となった。4組の中では唯一、過去の優勝国、準優勝国が入っておらず、目標のベスト8以上へ視界が開けた。アイルランド、欧州予選1位が予想されるルーマニアとは今年6月に日本国内で対戦予定。2年半後の本番へ、ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC、47)率いる日本にとって絶好のシミュレーションとなる。

 ジョセフ・ジャパンが歩むべき道が明確になった。冒頭、安倍晋三首相が日本の組を決める抽選で引いたのは、Aと書かれたボール。その後、バンドごとの抽選でA組のチームが決まるたびに、会場全体が小さなどよめきに包まれた。とりわけ、バンド1がアイルランドに決まると、日本の関係者からは“歓迎”や“安ど”とも読み取れる歓声が上がった。

 ジョセフHCは抽選結果について「言葉に気をつけないといけない。どの組み合わせがベストで、最悪が何かを言うのは控える。タフな組み合わせだと思う」と慎重に言葉を選んだ。確かにアイルランドには過去1勝もしたことがなく、スコットランドは15年W杯の1次リーグで唯一敗れた因縁の相手。それでもA組だけが過去の優勝国だけでなく、準優勝国、15年W杯の4強が一つも入っていないのは事実だ。

 さらにプラス材料として、今年6月に日本でアイルランドと2試合を対戦することがある。今年は4年に1度、英愛4協会の連合チーム「ライオンズ」が結成される年に当たり、同チームに選出されたフッカーのベスト主将、世界屈指のSOセクストンら計11人は日本遠征に参加しない。メンバーは主力抜きの1・5軍となるが、それでも日本にとって2年半後へ得がたい経験となるのは間違いない。

 欧州予選1位通過が予想されるルーマニアとも6月に対戦があり、指揮官も「多くの知見を得ることができる。経験を積めるのも非常にいいことだ」と歓迎した。スコットランドとは現時点で対戦予定がないが、過去4年で4度対戦。蓄積された情報量は多く、経験した選手が19年にも数多く選出されるだろうアドバンテージは小さくない。

 「抽選会が終わったので、準備を始めるのみだ」とジョセフHC。優勝候補の南アフリカを破る世紀の番狂わせから2年。2年後、日本をラグビー一色に染めるための準備が、今この瞬間から始まる。

 ▼抽選方法 前回大会の1次リーグ各組3位までに入って出場権を得た12チームを世界ランキング順に3つのバンドに分け、各バンドから1チームずつを選んだ。ランキング上位のバンド1はW杯2連覇中で世界1位のニュージーランドなどで、同11位の日本はバンド3に入った。予選を突破して今後決まる8チームはバンド4、5として組分けされた。

 ▽大会方式 1次リーグは20チームが4組に分かれ同組内で5チームによる総当たりを行う。各組上位2チームが決勝トーナメントに進出する。1次リーグでの順位決定方法は正式発表されていないが、過去の大会同様のポイント制が採用されるとみられる。

準々決勝は

 (1)A組1位―B組2位

 (2)B組1位―A組2位

 (3)C組1位―D組2位

 (4)D組1位―C組2位

準決勝は

 (1)の勝者―(4)の勝者

 (2)の勝者―(3)の勝者

の対戦となる見込み。

続きを表示

この記事のフォト

2017年5月11日のニュース