スパーズ延長を制して3勝2敗 レナード負傷もミルズ、ジノビリが奮闘

[ 2017年5月10日 14:33 ]

スパーズのレナード(2)がシュートを放とうと奮闘
Photo By AP

 NBA西地区のプレーオフは9日にサンアントニオで1試合を行い、地元の2位スパーズが3位ロケッツを延長の末に110―107(前半58―60、延長9―6)で退けて3勝2敗。3季ぶりの地区決勝進出に王手をかけた。

 グレグ・ポポビッチ監督(68)は脚の故障で離脱したトニー・パーカー(34)に代わって第3戦と第4戦では新人のディジョンテ・マーリー(20)を先発で起用していたが、この日はパティー・ミルズ(28)に変更。今季9回目の先発となったミルズは今季自己最長の43分間にわたって出場し、5本の3点シュートなどで20得点をマークして指揮官の期待に応えた。

 チームの大黒柱、カワイ・レナード(25)は22得点と15リバウンドを稼いだが、第3Qにロケッツのジェームズ・ハーデン(27)の足の上に“着地”した際に右足首を捻挫。膝も痛めたもようで、その後のプレータイムは限られ延長はベンチで見守った。

 しかし99―101で迎えた第4Qの残り30秒にジノビリがカットインからレイアップを決めて同点。延長ではこの日16得点のダニー・グリーン(29)が残り56秒から3点シュートなどで7得点を集中させてレナード不在のチームを救った。ジノビリはこの日3点シュートも4本中1本成功。プレーオフでの通算成功本数は313となり、歴代2位のレジー・ミラー(元ペイサーズ=320)まであと7本と迫った。

 ロケッツは控えセンターのネネ(34)がスパーズのパーカー同様に脚を痛めて戦列を離脱。マイク・ダントーニ監督(66)はベンチ・プレーヤーをフォワードのライアン・アンダーソン(29)とガードのルー・ウィリアムス(30)の2人だけでまかなうという7人ローテーションで応戦した。

 しかし各選手のプレーライムが長くなったことも影響し、3点シュートの成功率は33・3%(48本中16本)といまひとつ。ハーデンは43分で33得点、10リバウンド、10アシストでトリプルダブルを達成したが、3点シュートの成功は15本中4本だけだった。

 ハーデンは同点で迎えた第4Qの残り11秒にオフェンスのチャージングをコールされてターンオーバー。延長最後のプレーでは3点シュートで同点を狙ったが、今度は背後からジノビリにブロックされてどちらもチャンスを逃してしまった。この日はスモール・ラインアップになったこともあって、1メートル96のハーデンは2メートル11のラマーカス・オルドリッジ(31)や2メートル13のパウ・ガソル(36)とマッチアップするなどディフェンスでは奮闘。しかしターンオーバーは9回を数えるなど、ミスも続出する一戦となった。

 ロケッツは出場7選手中、3点シュートを打てるシューターを6人擁していたが先発に回ったエリック・ゴードン(28)は44分プレーしながら11得点どまり。3点シュートの成功は6本中1本のみだった。ベンチから出たウィリアムスは5本放った3点シュートをすべて失敗。きついローテーションがここまでチームを支えてきた“長距離砲”の精度をダウンさせる結果となった。

 ロケッツは2勝2敗で迎えた第5戦はこれで通算4連敗。負ければ敗退が決まる第6戦は地元ヒューストンで11日に行われる。

 なおこのカードはレギュラーシーズンではスパーズの3勝1敗だが、すべて6点差以内の接戦。一方、地区準決勝の第4戦までは27点→25点→11点→21点といずれも2ケタの点差がつく大味な試合が続いていたが、第5戦になって初めてレギュラーシーズン同様のデッドヒートとなった。

 <11日のテレビ放送>

セルティクス―ウィザーズ

WOWOWライブ 9時〜

続きを表示

この記事のフォト

2017年5月10日のニュース