20歳の阿武咲 新入幕果たす「ここからという気持ち」

[ 2017年5月1日 21:27 ]

 20歳の阿武咲が新入幕を果たした。阿武松部屋からの新入幕は14年九州場所の阿夢露以来5人目で、青森県出身では13年夏場所の誉富士以来。将来が期待されるホープは1日、千葉県習志野市の阿武松部屋で会見に臨み「ここからという気持ち。相撲界で中心の力士になって盛り上げていきたい」と威勢良く話した。

 青森・三本木農高1年で国体少年を制した後、同高を中退して入門。13年初場所で初土俵を踏み、18歳だった15年初場所で新十両になった。だが、そこから新入幕までは2年以上を要するなど苦しんだ。16年夏場所は幕下に転落したが、これが浮上の契機となった。当時関取だった兄弟子の阿夢露の付け人となり、勝ちたい気持ちを抑えて平常心で臨む姿勢を学んだ。「人として成長できた」と言う通り、1場所で十両復帰を果たすと、そこから5場所で幕内へとたどり着いた。

 鋭い当たりからの一気の突き、押しが武器だ。最近は「立ち合いからの2歩目がスムーズに出るようになった」と馬力を生かせるようになってきた。4月の春巡業では十両だけでなく幕内の申し合いにも積極的に参加した。「幕内力士は、この形になれば勝てるというのがあり、そこにもっていくスピードもある。立ち合いも押しも磨いていかなければいけない」とさらなる精進を誓った。その上で、新入幕場所の目標を「2桁は勝つ」と力強く言い切った。

 横綱・稀勢の里からは稽古をつけてもらったこともあり、よく言葉もかけてもらっている。それだけに幕内で対戦してみたい力士を聞かれると、すぐに「稀勢の里関」と答えた。「ああいう男になりたい。恩返しのためにも、早く相撲を取れるところまでいきたい」と目を輝かせた。

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2017年5月1日のニュース