大和笑莉奈が首位奪取!昨年賞金ランク101位が急浮上「全て出し切る」

[ 2017年4月30日 05:30 ]

女子ゴルフツアー サイバー・エージェント・レディース 第2日 ( 2017年4月29日    静岡県三島市 グランフィールズCC=6501ヤード、パー72 )

2番、ティーショットを打つ大和笑莉奈
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 めまぐるしく変化する気象条件の中、9位スタートでツアー未勝利の大和笑莉奈(27=フリー)が、上昇気流に乗った。雷雲接近のため45分間の中断を挟んだが、5バーディー、2ボギーの69で回り、通算5アンダー、139で鈴木愛(22=セールスフォース)、キム・ハヌル(28=韓国)と並びトップに立った。1打差の4位には藤本麻子(26=フリー)、2打差の5位には森田遥(20=フリー)がつけた。

 最大瞬間風速14・1メートル。「風は好きです。できれば吹いてほしいくらい」。ピンがしなるほどの強風を味方に、大和がスコアボードを駆け上がった。母・笑子(えみこ)さんから1文字取って名付けられた「笑莉奈」が初優勝を狙える位置につけた。

 ゴルフ強豪校の東北高(宮城)出身。2学年上の有村智恵、同学年の木戸愛らとしのぎを削った。「東北(地方)出身なので、山の中の狭くてアップダウンのあるコースはたくさん練習しました」。グランフィールズCCは山岳コースで、フェアウエーの狭さに多くの選手が苦戦する中、5バーディー、2ボギーの69。最終18番では残り107ヤードのセカンドショットを9Iで1・5メートルに寄せてバーディーで締めた。「打つポイントに集中してラウンドできました。その結果“攻め”ができたと思います」と涼しい顔で振り返った。

 昨季の賞金ランキングは101位で、QTランキングは79位。レギュラーツアーの出場機会はなかなか巡ってこず、今季の同ツアー2戦目となる本大会は主催者推薦で出場が決まった。「レギュラーに出られる試合数が少ないので勝つ気持ちでやっています。集中してこの試合に合わせてきました」。試合に出られない日は、体とスイングの動きを確認しながらの反復練習と、ショートパットを徹底的に磨き上げた。「いかに3、4メートルにつけるかが自分のゴルフ。18番の距離(1・5メートル)は凄く練習した」と会心のパットに満足げな表情を浮かべた。

 優勝争いは2014年6月のヨネックス・レディース以来となる。「全てを出し切りたい」。最終日最終組のプレッシャーに打ち勝ち、その名の通りの最高の笑顔を披露する。

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