桐生「記録出るかも」追い風濃厚で“9秒台予報”

[ 2017年4月29日 05:30 ]

織田記念に向け意気込む桐生祥秀(左)と福島千里
Photo By スポニチ

 日本人初の公認9秒台へ、桐生祥秀(21=東洋大)に追い風が吹いている。8月にロンドンで行われる陸上の世界選手権代表選考会を兼ねた織田記念国際が29日、広島市のエディオンスタジアム広島で開催される。関係者によると、当日は追い風になることが濃厚。洛南高校3年で日本歴代2位の10秒01を出した“記念日”に自己ベストを塗り替えるべく、桐生は28日は会場で調整した。

 前日練習で感触を確かめた桐生の歯切れが良かった。「(23日に)出雲で走ってからも変わらず良い調子。天気もいいみたいですし」。日本人初の公認9秒台へ。体調と条件が合致しそうな雰囲気を感じ取っていた。

 予報は晴れ。走りやすいのは無論ながら、エディオンスタジアム広島の場合、天気が風向きに直結するという。大会に長年携わる広島陸協の新宅昭二審判部長は「今の季節は晴れると100メートルは追い風になる」と説明。予報は南西の風で、確かに風を背に受ける見込みで「記録が出るかも」と期待をかけた。

 桐生にとってさらなる発奮材料もある。インターネット販売の前売り券が800枚売れた。五輪イヤーの16年より200枚増で、昨年比1・3倍だ。当初は広島出身の山県が出場予定(故障で欠場)だったこともあるが、注目が高いことには変わりない。お祭り男は「リオのメダルで観客が増えていると思う。たくさんの人に来てもらいたい」と大入りを呼び掛けた。

 自己ベストの10秒01を最初に出したのが、洛南高3年だった13年の織田記念国際だった。「この大会があったから陸上人生が変わった。(9秒台が)出たらいいなと思う」。大学4年の今年は、4年前と同じ4月29日にレースを迎える。今季は10秒0台を2回出し、地力がついたことを証明。10秒の壁を破る条件はあらゆる面で整った。

続きを表示

この記事のフォト

2017年4月29日のニュース