【砂村光信の視点】サンウルブズ 15年W杯組の田中、田村、松島がもたらした安定感

[ 2017年4月9日 08:10 ]

スーパーラグビー第7節   サンウルブズ21―20ブルズ ( 2017年4月8日    秩父宮 )

<サンウルブズ・ブルズ>後半35分、PGを決める田村
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 試合をひっくり返した後に反則やラインアウトのミスが出たが、悪い流れを絶って勝ち切れたのは大きい。シーソーゲームでもサンウルブズの足が止まることはなく、オフロード(タックルさせながらつなぐパス)で抜かれかけた時もバックアップの選手がよく戻って止めていた。前週に試合がなかったため、選手の状態は今季ベスト。スーパーラグビーはコンディションづくりが重要と改めて認識させられた。

 今季のサンウルブズはメンバーを固定せず、若手を積極的に起用して底上げを図っている。その中で先発のFW第1列や徳永、松橋らにメドが立ち、この試合では復帰した15年W杯組の田中、田村、松島が安心と安定感をチームにもたらした。田中はパスのタイミングが良く、走り込んでくる選手の前に放れるので、攻撃のスピードが落ちずリズムをつくり出せる。田村はロングキックで敵陣へ入り、後半30分のトライは相手が1人少ない状況につけこんだ飛ばしパスの判断が良かった。

 昨年2連敗したブルズに勝てたのは成長の証明だ。今後は強豪との対戦が続くが、確実に厚くなっている選手層は前半戦の収穫と言える。(元U―23日本代表監督)

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