錦織 四天王陥落 痛み深刻、格下に屈し「やりきれない悔しさ」

[ 2017年3月31日 05:30 ]

マイアミ・オープン フォニーニとの試合でポイントを奪われ肩を落とす錦織(AP)
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 テニスのマイアミ・オープン(米フロリダ州マイアミ)男子シングルス準々決勝で、第2シードで世界ランキング4位の錦織圭(27=日清食品)は、同40位のファビオ・フォニーニ(29=イタリア)に4―6、2―6で敗れ、2年連続の4強進出を逃した。錦織は4回戦で痛めた右手首の影響でプレーに精彩を欠いた。昨年準優勝だったこの大会は8強止まりで、次回発表の世界ランキングは7位に下がる見通し。次戦は4月24日開幕のバルセロナ・オープンを予定している。

 世界1位のA・マリー、同2位のジョコビッチが不在の上、第1シードのバブリンカも前日(28日)の4回戦で姿を消した。マスターズ制覇へ絶好のチャンスを迎えていた錦織だったが、最大のライバルは自分自身だった。4回戦で痛めた右手首のケガを押して臨んだフォニーニとの準々決勝。「サーブとフォアが打てなかったので、この相手に勝つのは難しかった」。本来のプレーからは程遠く、わずか1時間8分で屈した。

 異変は試合開始約3時間前の練習の時点からあった。右手首にはきつくテープが巻かれ、軽めに打っただけで表情が苦痛にゆがむ。20分ほどで切り上げ、コートを後にした。「そこまで大事ではなかったので、試合をして判断することにした」。フォニーニもケガで棄権を検討しているという情報もあり、試合ではドロップショットやネットプレーで早めの決着を試みた。しかし、右手首は返す動きができず、肝心のショットが振り切れなかった。

 4回戦では右手首を痛めただけでなく、試合中に左膝のマッサージを受けていた。右手首や左膝は過去にも痛めたことがあり、「気をつけながらやっていくしかない」と話した。ツアーで格が高いマスターズの中で、この大会は昨年準優勝。得意の舞台で結果を残せず次回発表の世界ランクは7位に下がる見込みだ。

 ケガに泣かされていることもあるが、今年は格下に負けるケースが目立つ。「ドローを見ても分かるようにチャンスがあった。もったいないとしか言いようがない。やり切れない悔しさがある」。次戦のバルセロナ・オープンは14年にクレーコート初優勝を飾り、15年は連覇を達成し、昨年は準優勝。好相性の地から、再出発を図る。

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2017年3月31日のニュース