日本女子五輪3枠ピンチ!三原 痛恨転倒で15位出遅れ

[ 2017年3月30日 05:30 ]

フィギュアスケート世界選手権 ( 2017年3月29日    フィンランド・ヘルシンキ )

最後のジャンプで転倒する三原舞依
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 来年の平昌(ピョンチャン)五輪の国別出場枠が懸かった世界選手権が開幕し、女子ショートプログラム(SP)で、日本勢は樋口新葉(16=東京・日本橋女学館高)が65・87点の9位、本郷理華(20=邦和スポーツランド)が62・55点の12位、三原舞依(17=神戸ポートアイランドク)が59・59点の15位と出遅れた。日本女子は最大3枠確保がピンチとなった。

 過去3大会連続で保持していた日本女子の五輪出場3枠が風前のともしびだ。3枠確保のためには上位2人の順位合計が13以内でなければならないが、樋口の9位と本郷の12位を合わせて「21」。2枠に必要な「28」も意識しながらフリーを戦わなければいけないピンチに追い込まれた。

 左股関節を疲労骨折したエース宮原知子の欠場で、もともと苦戦が予想されていたが、現実はもっとシビアだった。上位の海外勢はミスがなく、日本は樋口の9位が最高。そして誤算は三原の15位の出遅れだ。

 まさかの転倒だった。冒頭のルッツ―トーループの連続3回転ジャンプを確実に決めるなど中盤まで完璧だったが、最後の3回転フリップが2回転になり、さらにバランスを崩して尻もちをついた。自己ベストより8・89点低い59・59点。初出場の17歳は「ずっと緊張していて跳び急いだ。ほとんど失敗したことのないジャンプ。自分の弱さが出た」と言って表情をこわばらせた。2月の四大陸選手権ではミスのない演技で優勝。大会前の公式練習でもほぼジャンプでミスはなかった。指導する中野園子コーチは「最後に落とし穴があった。(試合前も)何かホワーッとしていて、いつもと違った。大きい舞台で上がったのかな」と厳しい表情で語った。

 日本連盟の小林芳子強化部長は「厳しいです。(フリーへ)開き直るしかない。きっちり演技して待つしかない」と語った。フリーで最大限の力を発揮すれば、他国の内容次第ではチャンスも出てくる。三原は「このままでは終われない」と巻き返しを誓った。

 ▽平昌五輪の出場枠 男女とも3選手が出場する世界選手権の上位2人の順位合計が13以内なら最大の3枠を獲得、14〜28だと2枠となる。日本は女子が3大会連続、男子が2大会連続で3枠を確保している。

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2017年3月30日のニュース