価値は50万ドル?消えたブレイディーのお宝ユニ発見 “犯人”は何と…

[ 2017年3月21日 13:36 ]

メキシコのタブロイド紙、ラ・プレンサ紙の本社(AP)
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 第51回スーパーボウルでMVPとなったNFLペイトリオッツのQBトム・ブレイディー(39)のジャージ(ユニフォーム)がメキシコで発見された。このジャージは試合終了後にロッカールームからなくなっていたもので、ブレイディーは近い将来、殿堂入りが確実になっていることもあってオークションなどに出品されれば50万ドル(約5600万円)の価値があると見られていた。

 捜査はスーパーボウルの開催地となったテキサス州ヒューストンの警察と米連邦捜査局(FBI)が実施。監視カメラにはブレイディーのロッカーに近づいてジャージを黒い袋に入れて立ち去った男性の姿が映っており、許可証を保持してスタジアムの中に入ることができた2万人の中から犯人を割り出した。

 捜査当局は犯人の名前は公表しなかったが、米スポーツ専門局のESPNによれば、ジャージを持ち去った男性はメキシコの主要タブロイド紙「ラ・プレンサ」で“デスク”を務めていたマルティン・モーリシオ・オルテガ記者。発見場所は不明だが、今月12日に同記者の所有物としてブレイディーのジャージが確認されたとしている。しかも発見された物の中には、今年のスーパーボウルだけでなくブレイディーが2015年の第49回大会に出場したときの別のジャージも含まれており、昨年の第50回大会でMVPとなったブロンコスのラインバッカー、ボン・ミラー(27)のヘルメットまであったと伝えられている。

 同記者は14日に退社。同紙を発行しているOEM社(メキシカン・エディショナル・オーガニゼーション)は「捜査結果が事実であるとするならばきわめて遺憾。記者が自分の立場を利用してこのような行為に及ぶのは許されない」というコメントを発表した。

 これを受けてブレイディーは代理人を通して「第49回と第51回のジャージが発見されたことは喜ばしいこと。地道な努力をした捜査関係者に感謝したい」という談話を発表。ジャージは現在、ボストンのFBIのオフィスで「NFLの所有物」として保管されており、確認手続きを行ったあとブレイディーの手元に返ると見られている。

 なおAP通信の取材に答えたOEM社側は「彼(オルテガ記者)は確かにスーパーボウルの取材証を手にしたがその期間は休暇中だった。だから正式な特派員ではない。編集局でも彼が現場にいたことは知らなかった」と説明。一方、メキシコのフェリペ・カルデロン前大統領は「メキシコ人がブレイディーのジャージを盗むなんて実に恥ずかしいこと。罰せられるべきだ」とツイートしている。

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