連続ジャンプの完遂にこだわった宇野「攻め切れたのは良かった」

[ 2017年2月26日 17:38 ]

フィギュア男子で逆転優勝し、金メダルを手にする宇野昌磨
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 冬季アジア大会のフィギュアスケート男子を制した宇野昌磨(19=中京大)は、フリーで4回転ループなどの大技よりも連続ジャンプの完遂にこだわっていた。

 ルール上、連続ジャンプは3度まで可能だが、今季はスケートアメリカ、ロシア杯、GPファイナル、四大陸選手権と国際大会で3度の連続ジャンプを跳べなかった。この日も単発予定の3回転サルコーを残し、連続ジャンプは2度しか跳べず。「いつも余らせてしまうので、コンビネーションに全部トライしようと思った」。サルコーを急きょ3連続ジャンプに変更。結果は転倒だったが、「練習でもしないことをやって、攻め切れたのは良かった」と振り返った。

 1週前の四大陸選手権からの連戦。冒頭の4回転ループで転倒するなど完璧な演技ではなかったが、03年本田武史以来、日本男子14年ぶりの金メダルを獲得した。「優勝はすごく嬉しい」と話す一方で、「自分の演技ができなくて、すごく悔しい」と心から喜べない自分もいる。

 3月29日には平昌五輪の出場枠が懸かる世界選手権(フィンランド・ヘルシンキ)が開幕する。現在のプログラムにはない4回転サルコーにも練習では着氷。「サルコーも練習しているし挑戦できる時にしたい」と話しており、ループ、フリップ、トーループを含めた4回転4種類の構成に進化する可能性も十分。昨年末に全日本を制し、アジアのタイトルも獲得した19歳は、世界の頂へアタックする。

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2017年2月26日のニュース