錦織 逆転で王手!完全アウェーも「集中」2時間40分熱戦制す

[ 2017年2月20日 05:30 ]

男子テニス アルゼンチン・オープン ( 2017年2月18日    ブエノスアイレス )

準決勝を制し、クレーコートでの優勝に王手をかけた錦織(AP)
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 世界ランキング5位で第1シードの錦織圭(27=日清食品)は、シングルス準決勝で世界77位のカルロス・ベルロク(34=アルゼンチン)に4―6、6―4、6―3で逆転勝ちし、19日(日本時間20日未明)の決勝に進んだ。今季初優勝とツアー通算12勝目を懸けて、世界66位のアレクサンドル・ドルゴポロフ(28=ウクライナ)と対戦する。

 ブエノスアイレスの観客が、地元のベルロクに大声援を送る。完全アウェーの中で、錦織が2時間40分を超えるフルセットの熱戦を制した。苦境をはね返し、この大会で初の決勝進出。「相手(ベルロク)は典型的なクレーの選手で最後までタフな試合だった」。今季初勝利とツアー通算12勝目に王手をかけた日本のエースは日焼けした表情に疲れをにじませた。

 ドロップショットを多用するベルロクのプレーに乱され、第1セットを4―6で落とした。「驚いたのはドロップのうまさで、対処できなかった。ディフェンスもしぶとかった」と苦戦の理由を挙げた。錦織が第2セットを奪っても、観客はサッカー観戦のようなリズムに乗った応援でベルロクを後押しする。応援が激しい国別対抗戦のデ杯や全仏オープンでフランス選手と何度も対戦したことがあり、「南米の大会の一体感は独特で全仏のような厄介さがあった」と振り返った。

 それでも「集中することを意識した」と言う第3セットに本領発揮。先にブレークを許したものの、1―2から4ゲームを連取して押し切った。昨年までこの時期は4連覇したメンフィス・オープン(ハードコート)に出場していたが、今年はクレーコートの今大会を選び、次週もクレーのリオ・オープン(ブラジル)に出場する。「新たな挑戦」と位置づける南米2連戦。赤土での進撃が、5月の全仏オープンにつながる。

 ▽錦織の今大会 初戦の2回戦は、世界50位のシュウォーツマン(アルゼンチン)に第1セットを奪われながらフルセット勝ち。準々決勝は同41位のソウザ(ポルトガル)を6―1、6―4と寄せ付けず

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