SR開幕へ!サンウルブズ快勝 田中、決勝トライで好調アピール

[ 2017年2月19日 05:30 ]

ジャパンラグビードリームマッチ2017   サンウルブズ24―12TL選抜 ( 2017年2月18日    ミクニワールドスタジアム北九州 )

サンウルブズ―トップリーグ選抜 後半、突進するサンウルブズ・田中(中央)=ミクニワールドスタジアム北九州
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 スーパーラグビー(SR)参入2年目のサンウルブズが、トップリーグ(TL)選抜に24―12で勝利した。前半は17―12と接戦だったが、後半途中から出場したSH田中史朗(32=パナソニック)が勝利を決定づけるトライを奪った。ディフェンスでは声をからしてチームを鼓舞するなど、わずかな出場時間で存在感を発揮。昨季王者のハリケーンズ(ニュージーランド)と対戦する25日の開幕戦(秩父宮)でも、小さな巨人が奮い立つ。

 背番号9はまだまだ譲らない。それを体現した20分間だった。田中は5点リードの後半20分に登場。同35分、ゴール前ラックからインゴールに飛び込んでトライを奪った。「久しぶりのトライですね」とはにかんだが、トライ以上の存在感を発揮したのはその後だ。

 試合再開後、相手に攻め込まれて味方が反則を犯した。その瞬間、静まり返るスタジアムに怒声が響いた。「下がれ!」。プレーが止まり、選手数人は相手への視線を切っていた。クイック攻撃を仕掛けられればトライを許しかねない場面で怒声が号令となり、ディフェンスラインが整備された。昨年まで強豪ハイランダーズで4年間プレー。世界を知る男は味方の隙を見逃さなかった。

 「声を出して奮い立たせることで、トライを取られなかった。正直言うと、世界と比べて意識は低い」。チームを向上させるためなら厳しい発言をいとわない。「日本のために」が口癖の田中が、サンウルブズでもその存在感を放ってみせた。

 TL選抜を率いた日本代表のジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチも「(田中の出場で)チームが落ち着いた」と賛辞を贈った。「ハリケーンズ戦で今のチームの位置を知って、チャレンジ精神を磨いていきたい」と田中。茂野、内田ら20代のスクラムハーフにはない厳しさで、2年目のチームを前進させる。

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2017年2月19日のニュース