三原4位 初出場で堂々SP66・51点「楽しい気持ちでした」

[ 2017年2月17日 05:30 ]

フィギュアスケート四大陸選手権第1日 ( 2017年2月16日    韓国・江陵 )

女子SPで演技を終え、笑顔の三原舞依。4位につけた
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 女子ショートプログラム(SP)で初出場の17歳、三原舞依(神戸ポートアイランドク)が66・51点で、トップと1・74点差の4位と好位置につけた。日本のエース宮原知子(関大)不在の中、ほぼ完璧な演技で孤軍奮闘した。本郷理華(20=邦和スポーツランド)は9位、樋口新葉(わかば、16=東京・日本橋女学館高)は10位と出遅れた。ガブリエル・デールマン(19=カナダ)が68・25点で首位に立った。

 自らの手で両耳を引っ張って緊張をほぐし、笑顔でリンクインした三原。演技を終えてガッツポーズを作った時も笑顔だった。

 「たくさんのお客さんが入って、五輪もこんな感じで滑るのかな、と楽しい気持ちでした。4位はちょっと悔しいけれど、最終グループに入れたのでうれしいです」

 冒頭で高難度のルッツ―トーループの2連続3回転ジャンプを決めた。バイオリンの音色に合わせて軽やかに滑り、残りの2つのジャンプも確実に成功させた。自己ベストに1・97点差に迫る、ほぼ完璧な内容。上位3人には入れなかったが、トップに1・74点の僅差の好スタートだった。

 大舞台でも物おじしない17歳の原動力はスケートを滑れる喜びだ。15年12月、肩や膝など全身の関節が痛む原因不明の難病、若年性特発性関節炎を発症。当時は立っていることすらできなかった。昨季の後半は試合に出られず「1年前は四大陸選手権に出られるなんて思ってもいなかった」。シニアに転向した今季は全日本選手権で3位となり、今大会と世界選手権(3月、ヘルシンキ)の代表切符を獲得。1月も高校総体(優勝)、国体(3位)と積極的に試合に出た。中野園子コーチは「試合が好き。お客さんが入ったほうが頑張れるみたい」と目を細める。

 今大会は宮原が左股関節疲労骨折で欠場。平昌五輪の出場枠が懸かる世界選手権に不安を残すだけに、三原に対する周囲の期待は大きい。18日のフリーは「シンデレラ」を演じる。今季の目標はSPとフリーでともにノーミスで滑ること。「半分達成したので、残り半分も達成したい。舞踏会で楽しく踊っていることが伝わるように滑りたい。世界の舞台で三原舞依はこんな選手だと表現したい」。逆転で表彰台に立てば、世界へ向けた大きなアピールになる。

 ◆三原 舞依(みはら・まい)1999年(平11)8月22日、兵庫県神戸市生まれの17歳。8歳でフィギュアを始める。現在、芦屋高2年。憧れの選手は浅田真央。今季のGPシリーズはスケートアメリカ3位、中国杯4位。1メートル54。

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2017年2月17日のニュース