アイホケ界“冬の時代”回避 強化費問題…環境改善は代表レベルのみ

[ 2017年2月13日 06:10 ]

アイスホッケー平昌五輪女子最終予選最終日   日本3―1ドイツ ( 2017年2月12日    北海道・白鳥王子アイスアリーナ )

平昌五輪出場が決まり、歓喜のスマイルジャパン
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 平昌五輪出場には日本アイスホッケー界の未来が懸かっていた。

 14年ソチ五輪は4大会ぶり出場で注目が集まり、スポンサーも増えたが、本番で全敗すると勢いは下火。日本連盟の八反田強化副委員長は「ソチに出たから強化費が倍になったとかではなく、現状維持かマイナス」と明かす。スマイルジャパンだけは以前と同等の強化費を確保したが、U―18代表は世界選手権前の強化合宿などを実施できなかった。

 かつてアルバイトなどで生計を立てていた選手がソチ出場で就職が決まったケースもあったが、環境の改善は代表レベルだけ。八反田強化副委員長は「高校生や大学生が明るい希望を持ってやっているかというと、悶々(もんもん)としているのではないか。平昌切符はアイスホッケー界にとって重要。それを彼女たちに背負わせるのは酷だけど…」と話した。今予選で敗れれば競技はさらに厳しい状況に追い込まれていた。藤本那が「まだまだマイナー競技。コンスタントに五輪に出ることで後輩たちにつなげたい」と話していたように、今予選は明るい未来を呼ぶための戦いでもあった。

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