ペイトリオッツ、スーパーボウル制覇!史上最大の大逆転劇

[ 2017年2月6日 14:22 ]

25点差を逆転して2年ぶり5度目の優勝を飾ったペイトリオッツのQBブレイディー(AP)
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 第51回NFLスーパーボウルが5日にテキサス州ヒューストンで行われ、ペイトリオッツ(AFC)が延長の末にファルコンズを34―28(前半3―21、延長6―0)で下して2年ぶり5度目の優勝。第3Q序盤で3―28と一方的にリードされながら、ここから連続31点を挙げて逆転勝利を収めた。

 スーパーボウルでの延長はこれが初めてで、25点差の逆転は史上最大。第4Qで決めた2度の2点コンバージョン、ファルコンズの選手がはたいたボールが手と足にさえぎられてフィールドにダウンせず、それを落下1センチ前に拾ったWRジュリアン・エデルマン(30歳)の史上に残る「ザ・キャッチ」、さらにファルコンズのQBマット・ライアン(31歳)を5度サックしてFG圏内から遠ざけた守備陣の踏ん張りなど、後半は「奇跡」のオンパレード。最初の攻撃権を握った延長ではRBジェーム・ホワイト(25歳)が残り2ヤードを突破してエンドゾーンに飛び込み、激闘にピリオドを打った。

 自身5回目の優勝と4回目のMVPを受賞したQBトム・ブレイディー(39歳)は62回のパスを投げて43回を成功させて466ヤード(この3つは史上最多)と2TDを獲得。ライアン同様5度のサックを浴びてインターセプトも1回喫したが、後半は若手をぐいぐいと引っ張った。

 試合が終わるとブレイディーは長年にわたって苦楽をともにした名将ビル・ベリチック監督(64歳)と抱き合ってお互いを祝福。これまでの最大逆転は2013年のブロンコス戦で記録した24点だったが、スーパーボウルという大舞台でその“壁”を打ち砕いた。

 今季はボールの空気圧不正事件で開幕から4試合の出場停止処分を科せられてスタート。しかし残ったメンバーがここを3勝1敗で乗り切り、ブレイディーにバトンを渡した。そしてそこからはプレーオフを含めて14勝1敗となった。

 「タフな試合だったが全員が踏ん張った。でも彼ら(ファルコンズ)も凄かった。我々がちょっとだけいいプレーをしたにすぎない」とブレイディーは控えめだったが、最後に見せた粘りのドライブは史上最高のQBにふさわしい名場面になるだろう。

 2度目の出場で初優勝に手がかかっていたファルコンズにとっては悪夢のような幕切れ。QBライアンは23回のパス試投で17回を成功させて284ヤードと2TDをマーク。前半のパス・レーティング(158・3)はリーグ1位だった今季全体の117・1を超えて大会史上最高の数値を示していた。しかし第4Qで失速。1年目と2年目の選手が8人いた守備陣は第4Q以降は完全にリズムを失い、延長でもブレイディーのドライブを阻止することはできなかった。

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