沙羅 連勝で決めたW杯51勝!「満足できる試合」歴代最多あと2

[ 2017年2月5日 05:30 ]

ノルディックスキーW杯ジャンプ女子個人第13戦 ( 2017年2月4日    オーストリア・ヒンツェンバッハ ヒルサイズ=HS94メートル、K点85メートル )

今季7勝目を挙げ、表彰台で笑顔を見せる高梨沙羅
Photo By 共同

 高梨沙羅(20=クラレ)が今季7勝目を挙げ、通算51勝とした。1回目に87・5メートルでトップに並び、2回目は最長不倒の91メートルで合計242・1点。先月の日本ラウンド4戦ではまさかの優勝なしに終わったものの、6戦ぶりに優勝した前戦に続いて2連勝。定位置を取り返して、男子のグレゴア・シュリーレンツァウアー(27=オーストリア)の持つ歴代最多の通算53勝にまた一歩近づいた。伊藤有希(22=土屋ホーム)は85・5メートル、85メートルの230・8点で4位だった。

 1回目にトップタイで並んだ高梨とヘルツル(オーストリア)。年齢の違いは1歳とはいえ、これまでの実績は段違い。W杯50勝の女王と勝利なしの19歳。その差を2回目に高梨が示した。ヘルツルはタイミングを外して82メートルの失敗ジャンプで6位に沈んだ。それを見てしんがりに登場した高梨は圧巻のジャンプを披露。ただ一人90メートルを超える最長不倒をマークし、着地のテレマークも決めて2連勝を飾った。

 「満足のできる試合だった。昨日の練習、今日の試技はあまりいい感覚を持てなかった。本番で自分のベストを出せてよかった。今日の感覚を忘れずに明日に進みたい」

 前日の3回の公式練習では「空中に出てからのバランスが悪い」と納得のいくジャンプができなかった。原因は足幅が広くなる助走路の特徴に対応できていなかったと分析。この日の1回目も得点ではトップタイだったが、飛距離は1位ではなく、父・寛也さんから「(踏み切りの)タイミングが遅れている」との伝言があった。「でも、それは分かっていた」という言葉通り、2回目はきっちりと修正した。

 前週にW杯通算50勝を達成し、この日の本番では「メード・イン・ジャパンの大スター」と紹介されて飛んだ。「風も穏やかな中で楽しく飛ばせてもらった。いい試合だった」と指定席を確保した高梨。そのジャンプに再び勢いが戻ってきた。

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2017年2月5日のニュース