【村上武資の目】錦織、フラットに打たれ苦戦 2回戦のシャルディーも同スタイル

[ 2017年1月17日 09:00 ]

全豪オープンテニス第1日   錦織5―7、6―1、6―4、6―7、6―2クズネツォフ ( 2017年1月16日    オーストラリア・メルボルンパーク )

錦織圭(AP)
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 トップ選手でも下手をすれば1回戦から足をすくわれる。錦織は4大大会の厳しさを改めて感じたのではないか。

 フラットに打たれるとボールは跳ねず、低いところから持ち上げなければいけない。ボールの下にラケットを入れていく必要があるが、錦織はグリップが厚い(ラケット面が下を向く)ため余計に難しい。ラケットに当たっている時間が短くなってボールが飛ばず、シャンクしたような打球も増える。クズネツォフに打ち込まれている時は返球が浅くなっていたし、そこの対応に苦戦していた。2回戦のシャルディーも似たようなスタイルを持つ相手。最終セットのように積極的に左右に振っていく勇気を持つことが必要だろう。

 厳しい組み合わせに入っただけに、今後を考えれば長引かせたくはなかったが、終わったことはどうしようもない。流れが相手に傾いていた最終セットで一番いいプレーができるのは、錦織たるゆえんであり、世界トップ5の実力者。しっかり回復を図り、今回の試合を踏まえて、2回戦からは費やした時間を取り戻していく試合をしてほしい。

 (ロンドン五輪代表監督、WOWOW解説者)

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2017年1月17日のニュース