パッカーズ、2年ぶりにNFC決勝進出 クロスビーが土壇場FG成功

[ 2017年1月16日 15:16 ]

決勝のFGを成功させたパッカーズのクロスビー(AP)
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 NFLは15日にカンファレンス準決勝の残り2試合を行い、アーリントン(テキサス州)ではNFCの第4シードだったパッカーズ(北地区1位)が、第1シードで地元のカウボーイズ(東地区1位)を34―31(前半21―13)で撃破。2年ぶりにNFC決勝(通算10回目=NFL選手権決勝を含む)へ駒を進めた。

 パッカーズは最大18点をリードしながら第4Qの11分52秒に同点(28―28)とされたが、残り1分33秒と終了直前にメイソン・クロスビー(32歳)が56ヤードと51ヤードのFGを成功。レギュラーシーズンから通算8連勝を飾った。

 クロスビーは最後のFGの際、一度成功させながら直前にコールしたカウボーイズのタイムアウトが認められて蹴り直すという難しい状況と直面したが、そのプレッシャーを見事にはねのけた。

 11年のスーパーボウルでMVPとなっているQBアーロン・ロジャース(33歳)は8試合ぶりにインターセプトを喫したが、それでも43回中28回のパスを通して356ヤードと2TDを獲得。同点とされたあとの最後の攻撃シリーズでは「第3ダウン残り20ヤード」という窮地に追い込まれながら、残り12秒、TE(タイトエンド)のジャレッド・クック(29歳)に36ヤードのパスを通し、これがクックの決勝FGにつながった。チームのリーディング・レシーバー、ジョーディー・ネルソン(31歳)はNFC1回戦のジャイアンツ戦で肋骨を骨折して戦線を離脱。しかしロジャーズはこの日、6人のターゲットにパスを分散させてカウボーイズの守備陣に的を絞らせなかった。

 エースQBトニー・ロモ(36歳)を腰の故障で失いながらも13勝3敗でシーズンを乗り切っていたカウボーイズはNFC決勝までのホーム・アドバンテージを握りながら初戦で敗退。快進撃を支えてきたQBダク・プレスコット(23歳)と今季のリーディング・ラッシャーとなったイジキール・エリオット(21歳)の新人コンビはともに持てる力を発揮したがあと一歩及ばなかった。

 プレスコットは序盤こそもたついたものの、WRデズ・ブライアント(28歳)への2つを含む3つのTDパスを成功。38回のパス試投で24回を通して302ヤードを稼ぎ、2点コンバージョンを自らのランで成功させるガッツあふれるプレーも見せた。しかしそれでも惜敗。最後はベテランのロジャースに主役の座を譲る結果となった。

 エリオットも22回のキャリーで125ヤードを走破するなど奮闘。チームは第4Qの残り35秒、ダン・ベイリー(28歳)が52ヤードのFGを決めて2度目の同点としたが、守備陣はロールアウトしながらミドルレンジにパスを投げこんでくるロジャースとレシーバー陣を最後までつかまえきれなかった。

 パッカーズはNFC決勝(22日=アトランタ)でファルコンズ(南地区1位)と対戦。ロードゲームとなった今季(10月30日)は敗れているがスコアは32―33とわずか1点差で、ロジャースとファルコンズのマット・ライアン(31歳)のベテランQB同士による2度目の激突は全米の注目を集めそうだ。

 AFCではスティーラーズ(北地区1位)が敵地カンザスシティー(ミズーリ州)でチーフス(西地区1位)に18―16(前半12―7)で競り勝って6年ぶり(通算16回目)にカンファレンス決勝へ進出。QBベン・ロスリスバーガー(34歳)がパスで224ヤード(31回中20回成功)、RBレビオン・ベル(24歳)がランで170ヤード(キャリー30回)、WRアントニオ・ブラウン(28歳)がレシーブで108ヤード(6回)を稼ぎながらTDはひとつもなかったが、キッカーのクリス・ボズウェル(25歳)が22ヤードから48ヤードまでのFGを6回成功(プレーオフ新記録)させて接戦を制した。TDなしでプレーオフの試合に勝ったのは、2007年AFC準決勝のコルツ(対レイブンズ=15―6)以来、10年ぶり。スティーラーズはレギュラーシーズンから通算9連勝を飾った。

 AFC決勝(22日)では宿敵のペイトリオッツ(東地区1位)と対戦。今季は10月23日に顔を合わせて16―27で敗れているがこの時はロスリスバーガーが故障で欠場しており、今回は違った試合内容になるだろう。

 チーフスはプレーオフでは通算5連敗。ホームでは23年間、白星から見離されており、気温1度の中で詰めかけた7万6000人の地元ファンにとっては寒さが身にしみる1日となった。

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