葛西 カズから刺激!50代現役宣言 W杯出場も666目指す

[ 2017年1月13日 08:00 ]

50歳現役を目指すことを誓った葛西紀明
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 ノルディックスキー・ジャンプ男子の葛西紀明(44=土屋ホーム)が12日、W杯欧州遠征に出発した。羽田空港では50歳シーズンを前にJ2横浜FCと契約更新したFW三浦知良(49)から刺激を受けたことを明かした上で、カズと同じく50代現役を狙うことを宣言。現在513戦のW杯通算最多出場記録についても自身の誕生日6月6日にちなんで666戦まで伸ばすことを誓った。

 14日からのW杯(ポーランドなど)に向けた遠征に出発するべく羽田空港に現れた44歳の葛西の目がきらりと輝いた。サッカー界の“キング”カズが50歳シーズンを前にJ2横浜FCと契約更改したことについて問われると「パワーを持った素晴らしい選手。カズさんが頑張ったら僕も頑張る。そして僕が頑張ったらカズさんも頑張れる。競技は違いますけど、お互いに刺激がある」と自らを鼓舞してくれる存在であることを明かした。そして「僕も50歳を超えるまでやりたいと思っている。カズさんの活躍を見ながら強い気持ちを持ちたい」と何のためらいもなく、自らも50代現役を目指すことを宣言した。

 2年前に対談したことをきっかけに2人は意気投合。初めて会った瞬間にカズがハグをしてくれたのが「一番うれしくて衝撃的だった」。それ以来、試合での活躍をチェックしており「カズさんを見ていると自分もできると自信がつく」と刺激を受け続けている。

 現在、前人未到の513戦出場を記録しているW杯通算出場回数についても「666までいきたい。誕生日が6月6日なので6にこだわりたい」と誓った。新たな目標まで残り153戦。年間25戦平均で出場し続ければ6年余りで到達。50歳まで現役を続ければ十分に可能な数字となる。

 8日にW杯から一時帰国し、9日にHBC杯(大倉山)に強行出場した後、すぐに再出発という強行日程だが「全然疲れてません!」と元気いっぱいだ。今季は10位が最高と不振だが、今季初のW杯表彰台への手応えもつかみつつある。日本が誇るアラフォージャンパーは「少しずつ良くなっている。きっかけが大事。焦らずにやる。(2〜3月の)世界選手権までに見つかれば」と語った。もちろん、「金メダル獲りたいなあ」と、来年の平昌五輪も見据えている。

 ◇葛西のレジェンドアラカルト◇

 ☆五輪連続出場 92年アルベールビルに19歳で初出場して以降、14年ソチまでスキージャンプ選手として冬季五輪7大会連続出場は世界記録。94年リレハンメル五輪は団体銀、14年ソチ五輪は個人ラージヒルで銀、団体で銅を獲得した。

 ☆ギネス5冠 「W杯個人最多出場」の他に、「ノルディックスキー世界選手権ジャンプ部門最多出場」(12回)、「W杯最年長優勝」(42歳)、「冬季五輪最多出場」(7回)、「冬季五輪スキージャンプ最年長メダリスト」(41歳)がギネスに認定されている。

 ☆カレンダー 昨年9月に自身の言葉を集めた日めくりカレンダーが発売。「挑み続ける力〜レジェンドからの不屈のメッセージ〜」と題し、PHP研究所から出版された。

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