小平 昨年の雪辱 不振乗り越え…地元・長野で自信持って挑む

[ 2016年12月28日 05:30 ]

スピードスケート 調整する小平奈緒
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 スピードスケートの全日本スプリント選手権は28日から長野市エムウエーブで行われる。昨季で連覇が4で途絶えた茅野市出身の小平奈緒(30=相沢病院)は27日に会場で行われた公式練習で調整。前回優勝で今季好調の高木美帆(22=日体大)との優勝争いが予想される中、挑戦者として女王の座奪回に意気込んだ。

 今季W杯の女子500メートルで出場4レース全てで優勝と圧倒的な強さを誇る日本のエースが、気を引き締めた。会場での調整を終えて報道陣に対応すると「本当に挑戦者のつもりで、また心新たに臨みたい」と強調した。

 不振に苦しんだ昨季は「本当に負け続けてきたので…」と振り返った通り、4種目完全制覇の14年大会から一転して総合5位に沈んだ。それだけに今大会に向けてはW杯出場4連勝の快進撃にも気を緩めることない。オランダでのW杯後に帰国した13日以降も男子選手との練習などで入念に調整し「男子の背中を借りていいスピードでいい練習ができた」と手応え。2日間で500メートルと1000メートルを各2回滑り、タイムをポイントに換算して総合成績を争う大会へ「全部優勝できれば世界につながることにもなる」と気持ちを高めた。

 優勝を争うのは前回女王の高木美だ。小平同様に今季好調で今月3日にカザフスタン・アスタナで行われたW杯の1000メートルで初優勝。翌4日にも1500メートルを制した。小平も「実力があるいい選手。自分を引き上げてくれる存在。いい意識、いい刺激をもらいたい」と認めているが、最後は自分自身との戦い。「自分のやってきたことに自信を持って、自分の滑りをするだけ」と訴えた。

 今季のピークは平昌五輪の1年前に行われる来年2月の世界距離別選手権(9〜12日、韓国・江陵)と冬季アジア大会(19〜26日、札幌)に持っていく。そのために今大会は優勝とともに「自己ベストを更新することが一つの目標。片足でいいから新しい世界に踏み込めたら」とステップアップを意識する。地元の長野で新たな領域へ扉を開く。

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2016年12月28日のニュース